千葉県立東金特別支援学校(東金市)の授業中にやけどを負ったとして、中学部1年の男子生徒2人が29日、県に計3065万円の損害賠償を求めて千葉地裁八日市場支部に提訴した。
訴状によると、2024年3月1日、当時小学部5年だった2人はタマネギの皮を鍋で煮て染色液を作り、布を染める授業に参加。そのうち重度の知的障害がある男子生徒が布を染めようとした際に鍋を落下させた。2人の手足に熱湯がかかり、やけどをした。
原告側は、この男子生徒には目の前の物に手を出してしまう特性があるのに、教員らが鍋に触れさせないようにするなどの注意を怠ったと主張している。
29日に記者会見した原告側代理人の弁護士によると、県教育委員会の調査委員会が事故原因を検証。25年3月の報告書で「染色液は安全な温度に下げたものを使用するなど安全に配慮して授業を行う必要があった」と指摘していた。
鍋を落下させた男子生徒の母親は「学校には目配り、気配りをお願いしていた。再発防止に取り組んでほしい」と話した。
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県教委は「訴状が届いていないのでコメントを差し控える」とした。【林帆南】
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