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<日本ハム2−5ソフトバンク>◇29日◇エスコンフィールド
奪首バイ! ソフトバンクが5年ぶりの9連勝を飾り、今季92試合目で初の首位に浮上した。敵地エスコンフィールドで日本ハムとの首位攻防3連戦第1ラウンド。先陣を託されたリバン・モイネロ投手(29)が6回100球、6安打1失点の好投でハム料理に成功し、チームトップの9勝目をゲットした。5月1日に最大借金7で最下位に沈んだチームが、大逆襲で貯金20に到達。“パの定位置”に返り咲いた昨季のリーグ王者が連覇へ突き進む。
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今季92試合目。ソフトバンクがついに日本ハムから首位を奪い取った。
5月1日には最大借金「7」で単独最下位に低迷。潮目が変わった5月2日のサヨナラ勝利からこの日まで、45勝18敗2分け、勝率7割1分4厘で大逆襲に転じた。5月1日までの勝率3割6分から驚異のV字回復。小久保監督も「大事」と表現した首位攻防3連戦の初戦を会心の白星で飾った。
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左腕エースのモイネロが導いた。6回ジャスト100球で、6安打1失点。1−0の1回1死から「びっくりした」という3連打で同点とされたが、動じなかった。捕手海野や投手コーチとの会話で「アジャストできた」と高い修正力を発揮。1死一、二塁で野村を1球で左飛に仕留めると、石井は宝刀カーブ2球、スライダー2球で空振り三振に斬った。「結構ヒットは打たれましたが、6回1失点の結果には満足しています。内容もよかったんじゃないかと思います」。チーム単独トップの9勝目で、1分けを挟んで5年ぶりの9連勝に大きく貢献した。
6回2死、代打郡司にこの日99球目を投じたところで、左手を気にするそぶりを見せた。「汗でボールが滑っている感じがあった」とアクシデントではなかったもよう。倉野投手コーチがマウンドに駆け寄ったが、「ケガとか痛いのはなかったので大丈夫」と無事を強調した。今季の日本ハム戦は5試合で無傷の3勝、防御率1・29のキラー。3勝すべてが敵地ということも、今後の直接対決で頼もしい存在となりそうだ。
4回に山川が勝ち越し決勝3ランを放った際には「山川と同じくらいうれしかった」と野手陣と一緒に「どすこいポーズ」に参加した。試合後の取材を終えると「アリガトウ」と日本語で報道陣にお礼。謙虚で無邪気な男はチーム内外で愛される。7回以降は藤井−松本裕−杉山の勝ちパターン2枚が勝利のバトンをつないだ。
昨季のリーグ王者が“定位置”を取り返した。貯金は節目の「20」に到達。だが、北の大地での首位攻防戦は始まったばかりで、30日に負ければ一夜で陥落する。緩みはない。一気の10連勝で新庄日本ハムを突き放しにかかる。【只松憲】
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