応援リーダーに就任した前田大然 [写真]=日本テレビ 日本テレビは30日、第104回全国高校サッカー選手権大会の応援リーダーに日本代表FW前田大然(セルティック/スコットランド)が就任したことを発表した。第100回大会に続き、自身2度目の応援リーダー就任となり、単独では初となる。
現在27歳の前だは山梨学院大学附属高校(現・山梨学院高校)出身。3年次に第94回大会の地区大会決勝で2得点を挙げるも、全国大会出場はならなかった。卒業後は松本山雅FC、水戸ホーリーホック、マリティモ、横浜F・マリノスを経て、2022年1月からセルティックでプレーし、昨シーズンはスコティッシュ・プレミアリーグ年間MVPを受賞している。
第104回全国高校サッカー選手権大会は、2025年12月28日に開幕。2026年1月12日に決勝戦が行われる予定となっている。
■前田大然コメント
―――⾼校時代について
高校2年生のとき、規律違反によりサッカー部を除籍となり、丸々1年間サッカーをすることが出来ませんでした。サッカー部の仲間はグラウンドにいて、僕はまっすぐ家に帰る毎日だったので、仲間たちとサッカーができない辛さはありましたが、戻ることが出来た時には迷惑をかけてしまった分、仲間のために誰よりも走って戦わないといけないということを強く感じ、「チームのために戦う」思いはここで身につけたと思っています。3年次の地区大会・決勝は、2点取って正直勝てると思った試合でしたが、負けてしまったので今でもよく覚えています。僕がもっと得点を取っていれば勝てたと悔いが残る試合で、みんなは試合後に泣いていましたが、僕はなぜか涙が出ませんでした。次のステージで頑張って活躍したいという思いにもう切り替わっていたのだと思います。全国大会はずっと憧れていた舞台だったので、もちろんピッチに立ちたい思いはありましたが、それ以上に素晴らしいチームメイト、監督、コーチと出会うことが出来たので、高校時代にサッカーをやっていて本当に良かったと思っています。
―――前⽥選⼿の「人生を揺らす一点」とは︖
マリノスでの最後の試合で最後に決めたゴールが、私の心を揺さぶった一点です。マリノス、そして、日本での最後の試合でしたし、得点王争いをしている中で、その争いをしている選手が先に点を取り、僕も一点取らないと得点王になれないという状況で、チーム、そして、ファン・サポーターが僕に取らせてくれたゴールだったと思います。ファン・サポーターが一気に立ち上がる姿も含めて、そのときのスタジアムの状況は今でも心に強く残っていて、素晴らしいゴールだったのかなと思います。
―――一点を取るために⼤切にしていること
信じてゴール前にずっと入り続けること。ボールが来なくても、そこにとにかく走ることを大切にしています。10回走って1回しかボールは来ないかもしれませんが、その1回のために僕は何度でも走り続けています。好きな言葉に「凡事徹底」というのがあり、当たり前のことを当たり前にやるという意味なのですが、今の高校生たちにも大事にしてもらえればと思います。
―――⾼校生へのメッセージに込めた思い
チームのために戦うところや、一点の重みというのは僕自身もとても感じているので、今サッカーしている高校生たちにも、このメッセージを通じ、あらためて確認してもらえたら嬉しく思います。もちろん試合に勝つことは大切ですし、優勝したいという思いで選手たちは試合に臨むと思いますが、チームのために戦うことや、家族をはじめ自分を支えてくれている方に感謝の気持ちを表現する舞台でもあるので、そういった気持ちも大切にしてプレーしてもらえればと思います。
◆歴代応援リーダー
第81回(2002年度):小野伸二(清水商業高校)
第82回(2003年度):小野伸二(清水商業高校)
第83回(2004年度):平山相太(国見高校)
第84回(2005年度):大久保嘉人(国見高校)
第85回(2006年度):中山雅史(藤枝東高校)
第86回(2007年度):中澤佑二(三郷工業技術高校)
第87回(2008年度):小笠原満男(大船渡高校)
第88回(2009年度):長谷部誠(藤枝東高校)
第89回(2010年度):田中マルクス闘莉王(渋谷教育学園幕張高校)
第90回(2011年度):内田篤人(清水東高校)
第91回(2012年度):遠藤保仁(鹿児島実業高校)
第92回(2013年度):三浦知良(静岡学園高校)
第93回(2014年度):川島永嗣(浦和東高校)
第94回(2015年度):柴崎岳(青森山田高校)
第95回(2016年度):岡崎慎司(滝川第二高校)
第96回(2017年度):大迫勇也(鹿児島城西高校)
第97回(2018年度):乾貴士(野洲高校)
第98回(2019年度):長友佑都(東福岡高校)
第99回(2020年度):内田篤人(清水東高校)
第100回(2021年度):林大地(履正社高校)、前田大然(山梨学院高校)、旗手怜央(静岡学園高校)、上田綺世(鹿島学園高校)
第101回(2022年度):中村俊輔(桐光学園高校)
第102回(2023年度):浅野拓磨(四日市中央工業高校)
第103回(2024年度):上田綺世(鹿島学園高校)
第104回(2025年度):前田大然(山梨学院高校)
【画像】前田大然の直筆メッセージと大会ポスター