バイク王が「リセール・プライス」ランキング発表! ホンダ「X-ADV」の勢い続く - 2位以降は?

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2025年07月30日 08:20  マイナビニュース

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バイク王&カンパニーが運営するバイク未来総研はこのほど、最新の「リセール・プライス」ランキングを発表した。同社が独自に調査したバイクの人気ランキングだが、ホンダ「X-ADV」が2期連続の首位獲得で強さを発揮。2位以降はどんな状況?


○■「ホンダ・X-ADV」が2期連続の首位獲得!



リセール・プライスとはバイクを再び売却(=リセール)するときの価格(=プライス)についての指標だ。



今回のランキングでは、2025年5月現在、新車で購入が可能なバイクを対象とし、業者間オークションで売却した際の落札金額の平均値と新車販売価格を基にリセール・プライスをポイント化している。



この指標は年間10万台以上の中古バイクを取り扱うバイク王のデータを基にバイク未来総研が独自に集計したもの。「リセール・プライスが高いバイク」は需要の高いバイク、つまり「人気のあるバイク」と言い換えることもできる。



今回のランキング(バイク未来総研調べ)は2025年3月〜2025年5月が対象。53回目となる今回は、2024年に3回首位獲得するなどランキングにおいて圧倒的な強さを見せた「ホンダ・X-ADV」が2期連続で首位に輝いた。


○■2期連続!「ホンダ・X-ADV」が首位獲得! 海外需要が約7割



2022年7月発表のランキングで初登場となった「X-ADV」は、直近5回のランキング発表で4回首位を獲得する人気の高さを見せている。



ビッグスクーターとアドベンチャーの要素を掛け合わせたデザインと性能は、街乗り・ツーリング・アウトドアレジャーとオールラウンドにこなせるバイクとして、人気は国内に留まらず、海外でも需要が高い。2位の「カワサキ・ELIMINATOR」とは6.7ポイントの差をつけた。



特に今回は、集計期間の3カ月間で取り扱った「X-ADV」のリセール・プライスが全ての車両で100ポイントを超え、新車価格を上回るほどの人気を集めた。



為替相場における円安の影響により海外需要が高まり、バイク王においても、集計期間中は国内外比で約7割を海外需要が占めた「X-ADV」が、さらに人気を高めた結果となった。

○■2位には「カワサキ・ELIMINATOR」が前回より4ポイントアップしてランクイン!


2位にランクインしたのは「カワサキ・ELIMINATOR」。ランキングの常連で3位〜5位に位置することが多い人気の車種だが、前回より約4ポイントアップの2位にランクインした。



存在感のある見た目である一方で、400ccという排気量であるにも関わらず車両重量は170kg台と、絶版となっているモデルも含め国内メーカーからラインナップされる400ccのクルーザーモデルと比較するとかなり軽量となっている。

その軽さもさることながら、軽快なハンドリングとクルーザーモデルならではの重心の低さによる取り回しのしやすさ、シート高735mmという優れた足つき性により、初心者ライダーや女性ライダーからも多くの支持を集めているバイクだ。



集計期間の3月〜5月は新生活のスタートをまたぐ季節であり、それにあわせて免許を取得し、バイクを購入するライダーが多い時期。現行の400ccのなかで唯一のクルーザーという希少性と見た目の存在感にくわえて、抜群の乗りやすさを持つ「カワサキ・ELIMINATOR」が人気を高めた背景には、時期的な要素もあったのかもしれない。

○■「ホンダ・リード125」が6位にランクイン!


6位には原付二種の「ホンダ・リード125」がランクイン。第47回「リセール・プライス」ランキング以来の登場となった。



排気量を問わない総合ランキングでは、10位にも原付二種の「ホンダ・スーパーカブC125」がランクインしており、昨今の125ccクラスの人気がうかがえる。



「ホンダ・リード125」は、シート下に同クラス最大級となる37リットルの大容量ラゲッジボックスを確保しており、優れた燃費性能と11馬力の動力性能を併せ持ち、利便性を求めるライダーから多くの支持を受けてきた。



2025年1月には2025年モデルが発売され、ハンドルカバーとフロントカバーのデザインが変更されるなど、より洗練された印象となった。また、以前までのモデル同様にフロントインナーボックスには充電用のUSB Type-Cソケットやスマートキーなどの装備に加え、ラゲッジボックスにはトランクライトとパーテーションが追加され、ますます利便性が高まった車両となっている。



ランクインした要因として、新モデルが発売され注目車種となったことに加え、ランキングに原付二種のバイクが2台ランクインしたことから、前回のランキング同様「コストパフォーマンス」もひとつのポイントとなっていると考えられる。



原付二種のバイクは軽二輪以上のバイクと比較した場合に、車両本体と燃料費のコストパフォーマンスに優れているため、昨今の円安による海外需要や燃料費が高止まりするなか、出費を抑えられる点で時勢とマッチした排気量帯であることがうかがえる。



さらに「ホンダ・リード125」は、前述の装備類や動力性能などからも利便性が高い点が特長であるため、コストパフォーマンスに「利便性」というプラスアルファの要素が加わり、人気を集めてランクインに至ったものと考えられる。

○■原付二種が2台入るほどの人気、その理由はコスパの良さ!?



今回のランキング結果を受けて、バイク未来総研では以下の通り分析している。


(1)「ホンダ・X-ADV」が二期連続一位

★今回集計対象となった2025年3月〜5月までの集計期間の3カ月間、バイク王で取り扱った「X-ADV」の車両はすべてリセール・プライスが100ポイントを超え、新車価格を上回るほどの人気を得た。

★今回、期間中の3カ月間、国内外でどの程度の割合か自社内で調べ、7割が海外であった。海外人気が依然として高い。

 

(2)2位「カワサキ・ELIMINATOR」は前回より4ポイントアップ

★乗りやすいバイク。集計期間がちょうど免許を取って新生活を始める時期の人が多いので「"受けた"のでは?」という推察。

 

(3)6位と10位に原付二種のバイクが総合ランキング入り

★原付二種のバイクは軽二輪以上のバイクと比較した場合に、車両本体と燃料費のコストパフォーマンスに優れているため、昨今の円安による海外需要や燃料費が高止まりするなか、出費を抑えられる点で時勢とマッチした排気量帯であることがうかがえる。

★さらに「ホンダ・リード125」は、前述の装備類や動力性能などからも利便性が高い点が特長であるため、コストパフォーマンスに「利便性」というプラスアルファの要素が加わり、人気を集めてランクインに至ったものと考えられる。

 

(4)原付二種が2台入るほどの人気について

★6位の「リード125」も、10位の「スーパーカブ125」も、ぞれそれ利便性が増していたり、フォルムがモダンになったりとプラスアルファの人気要因はあるが、共通して言えるのは「コスパの良さ」。物価高、ガソリン価格高止まりの中、燃料費や維持費、本体購入価格などで大きいバイクより優れている点は、選ばれる一因になっていると思われる。


また今回のランキングについて、バイク未来総研所長の宮城光さんはこんな解説を寄せている。


「X-ADV」が2期連続で首位を獲得。「X-ADV」をスクーターと見る場合、アドベンチャースクーターというジャンルは昨今、一定の支持を集めている。「道なき道をゆく」ことを可能とするバイクのスペックは、海外での人気を獲得する大きな要素だろう。直近5回の「リセール・プライス」ランキングで、4回首位を獲った「ホンダ・X-ADV」の人気はまだまだ続きそうだ。

 

2位にはランキングの常連、「カワサキ・ELIMINATOR」が入り、前回より4ポイントアップしている。「ELIMINATOR」はとにかく扱いやすいバイクなので、ジャンルに拘らないユーザビリティーの良さが浸透し、新生活が始まるシーズンにあわせて免許を取るライダーからの人気が高かったのでは、という考察にも納得だ。

 

そして6位には原付二種の「ホンダ・リード125」がランクイン。

 

ホンダの「リード」といえば1980年代のスクーターブームの中で正常進化してきた車両。僕のイメージでは少しコンサバティブな印象だったが、それが故に信頼のブランディングを確立したとも言えるだろう。

 

アップデートした2025年モデルはラゲッジボックスにLEDを装着、また、パーテーションを追加するなどのユーティリティー充実を図ったことで実用性が生まれ、そうした部分が今の時代求められているのではないか。

 

10位の「ホンダ・スーパーカブ C125」と合わせて、排気量を問わない総合ランキングに、原付二種が2車種もランクインしたのは大変興味深い。バイクの世界だけではないかもしれないが、やはり物価やガソリン価格が思うように下がらない中、少しでも出費を抑えたいという消費者意識を反映した結果といえるかもしれない。(エボル)

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