【バレー】負けて感じた石川真佑主将の意志の強さ「何が必要か」千葉大会振り返り/広報リポート

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2025年07月30日 10:00  日刊スポーツ

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笑顔で写真に納まる、左から佐藤、荒木、西村(C)JVA

<女子日本代表広報リポート 第5回>



バレーボール女子日本代表チーム帯同広報がお届けする「女子日本代表広報リポート」の第5回。坂本藍風広報が、ネーションズリーグ(VNL)から世界選手権まで代表チームに密着。舞台裏や秘話を交えながら、選手情報やトピックを不定期連載でお届けします。


     ◇     ◇     ◇


ポーランド・ウッジで行われたファイナルラウンド(R)で、ベスト4となった女子日本代表。今回は少し前、VNL予選R最終第3週の千葉大会を振り返ります。


香港大会からの帰国後、10日間の練習を行った後で決戦の地・千葉に乗り込みました。時差調整等もなく、しっかりと練習を積んだ万全の状態で、初戦を迎えました。


開幕戦のフランス戦は、ストレートで勝利。ミドルブロッカー島村春世選手がいつも以上にさえ渡り、ブロックを連発しました。試合後、島村選手に話を聞いてみると、「期間が空いた中での試合だったから最初硬さは残っていたけれど、粘り強く戦えたことが良かった。今日は相手をしっかりブロックできた」と翌日の試合に向けて意気込みを話してくれました。


2戦目は韓国戦。多くのメンバー変更を行いながら、この日もストレートで勝ち切りました。この試合は、チームの層の厚さ、若手の躍動を示す試合になったと感じました。VNL第1週のカナダ大会でシニア代表デビューを果たした秋本美空選手はキャプテン石川真佑選手に代わってスタメンでコートイン。試合後、秋本選手に話を聞いてみると、「アンダーエイジカテゴリーで戦ったことがある選手もいたし、狙われることはわかっていたからレシーブを頑張った。ファイナルは簡単な試合ではないと思うので、もっとベンチも盛り上げて、チームのために言えることは言っていきたい」と力強く話してくれました。ファイナルR進出も決定しました。


第3戦はポーランド戦。難しい試合になると予想されたこの試合でしたが、攻守にわたり粘り強さを発揮します。1セットを取られたものの激闘を制し、3−1で勝利を飾りました。


ポーランドには22年VNL以来の白星。コートの中の選手だけでなく外の選手たちも意見を伝え、より一層チーム一丸となって戦い抜いた一戦でした。


中でも目立ったのが、何本も相手の強打を拾った岩沢選手。試合後は「楽しかった。身長が高い相手に小さい日本が戦って、スパイカー陣の引き出しの多さ、粘り強さ、自分が自由に動けるブロックとディフェンス、『リベロが好きに動いていいよ』と言われていたからそれがうまくはまって良かった」と楽しんでいたことを教えてくれました。


千葉大会全勝をかけて臨んだ最終ブラジル戦。いつものバレーボールをやらせてもらえず、今年のVNLで初めてのストレート負けを喫しました。


試合後、和田由紀子選手と石川選手に話を聞きました。「ファイナルで勝つためには、精度の高い相手にも自分たちの戦い方が必要になる。ここまで相手に圧倒された試合はなかったと思うし、自分たちに必要なところも学べたと思う。最後までコートにいたかったという悔しさはあるけど、今まで順調に勝っている分、改めてもっと強くなれると思った試合だったし、そういう部分の楽しみも感じました」と和田選手。さらなる高みを目指す、意志の強さを改めて感じました。


そして、石川選手は「勝てればよかったけど、こういう試合になった時こそ何が必要かというところも改めて感じることができた試合だった。負けてしまったけど、ファイナルに向けて切り替えてやっていくしかない」と、既に照準はファイナルRに向けられていました。


5月からさまざまな会場で戦ってきましたが、どの会場でもファンの方々からたくさんの応援を頂いてきました。ただ、ホーム開催は声援の規模も今までと比べものにならないくらい大きなものでした。選手と話していても、皆さんの応援が本当に力になったし、うれしかったと言っていました。辛い時でも、たくさんの応援を本当にありがとうございました!


◆坂本藍風(さかもと・あいか)1999年(平11)11月8日、東京都西東京市生まれ。小学生からテニスを始め、高校ではサッカー部のマネジャーを経験。現在は番組制作会社に勤務。現在日本バレーボール協会広報チーム撮影班として女子日本代表チームに帯同し、選手たちの日々の様子を撮影中。

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