
夏休みになると家族で観るテレビ番組や映画でよく扱われる戦争と平和。今年は戦後80年なので、戦争についての作品がいつもの夏より多くなるかもしれません。すでに戦争を知らない世代であるママたちは、本や映画などを通しての知識を得ている場合が多いのではないでしょうか。ママスタコミュニティにこんな投稿がありました。
『観て良かった戦争の映画やドラマはありませんか? 私は、『さとうきび畑の唄』『うしろの正面だあれ』『火垂るの墓』『二十四の瞳』『あゝひめゆりの塔』が良かったです。みなさんのおすすめを教えてください』投稿者さんのおすすめに反応して、ママたちからさまざまな作品や感想が寄せられました。
沖縄戦と家族
はじめに投稿者さんがおすすめする『さとうきび畑の唄』について、こんなコメントが返ってきました。
『この作品、泣けるよね。子どもが英語で助けを求めるところとか』
『市民が巻き込まれていく戦争は、二度としてはいけないって思うよね』『さとうきび畑の唄』は、2003年にTBS系で放送されたスペシャルドラマ。ドラマは、太平洋戦争末期から終戦の沖縄が舞台。沖縄にアメリカ軍が上陸すると平穏に暮らしていた写真館を営む主人公の家族も、地上戦に巻き込まれていきます。戦闘に巻き込まれたり避難したりするなかで家族がバラバラになり、アメリカ軍に投降する主人公の妻と子ども……。
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『さとうきび畑の唄』は、TBSチャンネル2にて2025年8月15日(金)に放送される予定です。
絵本がアニメーション・ドキュメンタリー化
『”いわたくんちのおばあちゃん”おすすめ』『いわたくんちのおばあちゃん』は、アニメーション・ドキュメンタリーの手法で映像化されています。
小学4年生の主人公のぼくは、6年生のいわたくんと仲良し。そしてタイトルのいわたくんのおばあちゃんは、広島の原爆のとき、両親と妹たちを失い家族のなかでただ一人生き残ります。ぼくは小学校の平和学習で、いわたくんのおばあちゃんの戦時中の体験を聞き、「ぼく戦争せんけえね。ぼく大人になっても戦争せんよ。本当よ」と話します。絵本のような柔らかいタッチのアニメーションと、ぼくの優しい語り口調。語られている話は原爆のことですが、怖さや悲惨さを訴えるより平和の大切さを考えるぼくの気持ちが伝わってくる作品のように感じました。
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戦争なんて ずっと昔の話なんて思わんでね
ひょっとしたら 未来の話になるかもしれんのよ
「未来」、それはみんなが作っていくものだからね
娘さん自身は、すでに戦争を知らない世代。しかし戦争を直接体験していなくても、自分の母から聞いたことをたくさんの人たちに伝えています。そして未来はみんなが作っていくものとの言葉は、戦争を知らない人たちも戦争のない未来を作るために一緒に考えていきましょうと呼びかけてくれているように感じます。
『いわたくんちのおばあちゃん』は、NHK Eテレにて、2025年7月31日(木)、8月3日(日) 、8月5日(火)に放送される予定です。
10代、20代の命が散った特攻隊
ママたちがすすめる作品のなかには、敵の航空機や艦船に自身が搭乗する飛行機ごと体当たり攻撃を行った特攻隊についての映画があります。
『”月光の夏”。九州の鳥栖市が舞台の実話を元にした静かな映画だよ。タイトルの月光は、ベートーヴェンのピアノソナタを主人公の青年が弾くところからきている。何度観ても泣ける』
『最近の映画なら”永遠の0”かな』
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良い作品が次々と放送される今年の夏
戦争について知る映画やアニメーション、ドラマをママたちがおすすめした今回の投稿。今年の夏は、さまざまな作品がテレビ放送されたり、サブスクで配信されたりするでしょう。お子さんの年齢に合わせて、家族で一緒に鑑賞してはいかがでしょうか。