「どこか懐かしい」昭和レトロの旧社宅に泊まってみませんか? 国登録有形文化財・旧吉田彦七家住宅を改装、調度品は充実

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2025年07月30日 11:50  まいどなニュース

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民泊施設としてオープンした旧吉田彦七家住宅の外観

 三菱重工業水島航空機製作所(現三菱自動車水島製作所)の元工員用社宅で、国登録有形文化財の旧吉田彦七家住宅(岡山県倉敷市水島西栄町)が民泊施設に生まれ変わった。倉敷市内で民泊を営む小林英夫さん(57)=倉敷市福田町古新田=が賃借。必要最低限の改修を施し、5日に開業した。築82年、昭和レトロを感じさせる内外装を売りに集客する。

【写真】民泊施設としてオープンした旧吉田彦七家住宅の内部

 同住宅は木造平屋78平方メートルの一戸建てで、航空機製作所の操業開始(1943年)に合わせ大量に整備された社宅の一つ。居住者で工員の吉田彦七さんが戦後買い取った。現存する元社宅は少なく、昭和戦中期の貴重な小規模住宅として2017年に文化財に登録された。

 小林さんは昨年7月に民泊事業を開始。吉田さんの死後、空き家となっていた同住宅に着目し、2棟目の民泊にすることで持続的に文化財を守ろうと家主の遺族に申し出た。

 間取りはダイニング、居間、寝室3部屋など。昨年末から改修し、土壁を塗装して板張りの床を磨いた。昭和の雰囲気を醸す浴室の水色のタイル、立て付けの悪いガラスの引き戸はあえてそのままにした。

 一方で調度品は充実。訪日客も安心して泊まれるようベッドやソファを入れ、映画やドラマを楽しめるプロジェクターとスクリーン、冷蔵庫や洗濯機も用意した。

 これまでに国内の3組が利用し「どこか懐かしい」などと好評だった。小林さんは「国内外の人に歴史や文化に興味を持ってもらいたい」と話している。

 受け入れは1日1組(定員6人)で、1人1泊1万円から。問い合わせは小林さん(090ー6404ー9271)。

(まいどなニュース/山陽新聞)

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