<日本ハム5−4ソフトバンク>◇30日◇エスコンフィールド
緊迫した首位攻防第2ラウンドに、日本ハム清宮幸太郎内野手(26)が決着をつけた。終盤までもつれるシーソーゲームの展開の中、1点を追う8回2死一、二塁。藤井の152キロ直球を右中間へはじき返し、ダイビングキャッチを試みる右翼・佐藤直のグラブの先を抜ける決勝の2点適時三塁打。味方ベンチを振り返ると、歓喜の仲間と、総立ちのスタンドが目に飛び込んだ。「最高の景色でした」。一夜で首位の座を奪い返した。
29日のカード初戦は、9回に最後の打者となって首位から陥落した。1発が出れば同点という好機だった。「けっこう悔しくて…」。眠れない夜を過ごす…ことはなく「爆睡してました」と笑うが、「絶対取り返してやるぞって思ってました」と気持ちは燃えていた。
胸に「HOKKAIDO」と刻まれた限定ユニホーム。カムチャツカ半島沖の地震で発生した津波は北海道にも押し寄せ、避難を余儀なくされた人たちがいる。「ファイターズのことを好きで見てくれてる方たちもいるかもしれない。そういう人たちにも届いたのなら、本当に最高の試合だったんじゃないかなと思います」。神妙に、言葉をつないだ。
MVPを獲得した球宴を挟み8試合連続安打。「なんかクライマックス(シリーズ)を思い出すような、そんな盛り上がり方で」。舞台が大きくなればなるほど、ワクワクも大きくなる。「愉しむしかなくないですか? って感じです。相手も強いですけど、僕たちもいいピッチャー、バッターたくさんいるんで。負けるわけにはいかないっす」。昨年大暴れした“清宮の夏”が、やってきた。【本間翼】
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