特殊詐欺で得た被害金のマネーロンダリング(資金洗浄)に関与したとして、警視庁捜査2課は31日、ベトナム国籍の男性2人を電子計算機使用詐欺や組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)の疑いで逮捕したと発表した。
逮捕されたのは、東京都葛飾区鎌倉1、無職、グエン・ティエン・ズン(29)▽石川県白山市北成町、会社員、ダン・バン・ヒエウ(26)――の両容疑者。
逮捕容疑は仲間と共謀し、4月上旬ごろ、特殊詐欺の被害金約423万円を容疑者らが管理する銀行口座から他人名義の口座に振り込み、犯罪収益を隠すなどしたとしている。警視庁は2人の認否を明らかにしていない。
警視庁によると、埼玉県内の40代男性が警察官をかたる特殊詐欺で現金約1430万円をだまし取られていた。このうち約800万円が11の口座に分散されるなどした後、1都4県の中古車販売会社など8社に自動車などの購入代金として入金されていた。被害者が振り込んでから1時間以内に入金されたケースが大半で、犯罪グループが摘発を免れる目的があったとみられる。
中古車販売会社がロシアとパキスタンに乗用車とバイク20台以上を輸出したことも確認されており、被害者の振り込みから輸出まで10日以内のケースもあったとされる。警視庁は、犯罪グループは現地で車両が引き渡された後に、転売した可能性があるとみて調べる。【山本康介】
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