<阪神3−6広島>◇31日◇甲子園
ついても消えても采配ブレず!6年ぶりに虎に復帰した阪神ラファエル・ドリス投手(37)が甲子園の1軍マウンドに帰ってきた。
3点を追う9回に5番手で登板して1回を無失点に抑えた。藤川球児監督(45)は栄枝、中川らフレッシュなメンバーを起用。さらに再加入のドリスも1軍のマウンドに送った。優勝マジックは一夜で消滅したが、現有戦力をフル活用する球児流采配は変わらず。さあ、真夏のロードへ。球児虎がマジック再点灯からカウントダウンを加速させる。
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後半戦無敗の連勝は4で止まった。中日が巨人に勝ったことで、前日点灯させたばかりのマジック「39」は1日で消滅。それでも藤川阪神は、敗戦の中で2年ぶりのV奪回への収穫を手に入れた。
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6年ぶりに阪神に復帰したドリスが3点を追う9回に5番手で初登板。19年10月11日のCSファイナルステージ巨人戦以来2120日ぶり。慣れ親しんだ甲子園のマウンドにコールされ、懐かしい登場曲が流れると、ビハインドの試合も忘れさせる大歓声が湧き上がった。
先頭小園にはこの日最速の150キロの直球を交え追い込むと、最後は138キロのフォークで空振りの三振。1死一塁から坂倉には磨いてきたというスライダーでカウントを稼いで一ゴロに料理し、最後はモンテロを遊ゴロで締めた。「グラウンドに立った瞬間もたくさんの声援があって、すごく興奮した状態でうれしかった」。9キロ減量して古巣復帰を果たしたカリビアンはうれしそうに話した。
「戦う気持ちがある選手はどんな環境でもやれる。また頑張って欲しい」。藤川監督は、現役時代にブルペンを支えた僚友の復帰登板を称賛した。5試合ぶりにスタメン起用した中川は、4打数無安打。それでも指揮官はドリス同様に目を細めた。「中川も最後まで出てバックホームのチャージもしっかりしているし、戦おうとしているのは、自分にとってチームにとって重要でそれが鉄則だと思ってやっていますから」。2日連続粘りの打席を披露した熊谷も含め、アピールする戦士たちを褒めた。
68試合先発出場の坂本に代え、栄枝を約4カ月ぶりに7番捕手でスタメン起用も、先発伊原の4回4失点降板と同時にベンチへ。2番手2失点のネルソンとともに厳しい言葉を並べた。「このグラウンドが勝負だというところを突きつめていかなければいけない。歯がゆかった」。すべてはその時に向けての布石。「チーム全体としていい教訓にして、また明日から戦っていく」。甲子園に帰ってきた頃には…。歓喜の瞬間へ向け、1日から甲子園を約1カ月間離れるロードに出る。【伊東大介】
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