自動サイバー攻撃増加の裏にあるAI以外の要因とは? フォーティネットが調査結果を発表

0

2025年08月12日 08:10  @IT

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

@IT

リリース

 フォーティネットジャパンは2025年7月2日、「2025年 フォーティネット グローバル脅威レポート」を発表した。同社が運営するFortiGuard Labsが、2024年の脅威動向を分析したものだ。同レポートは、サイバー攻撃の効率化と拡大に寄与する新たなサービスと情報漏えいについて紹介している。


【その他の画像】


●取引された認証情報は17億件以上


 レポートが注目するのは、「CaaS」(Crime as a Service)の台頭だ。CaaSは、サイバー犯罪で使うツールや攻撃手法(エクスプロイトキットや、企業システムにログインするための認証情報など)をダークWeb市場で売買するビジネスモデルのことだ。


 FortiGuard Labsによると、近年のサイバー攻撃の被害拡大に寄与しているものとして、とりわけ深刻なのは認証情報の流出とその悪用だ。2024年には、データ漏えいやサイバー攻撃で収集された認証情報をまとめた「コンボリスト」が17億件以上も取引された。漏えいデータの総量は2023年と比べて42%増の1000億件超だったとFortiGuard Labsは報告している。同社によれば、取引された認証情報はクレデンシャルスタッフィング攻撃(大量の認証情報を使って、他のサービスに対して自動的に大量のログインを試行し、不正アクセスを狙う攻撃手法)に利用されているという。


●CISOが今着手すべき防御策は


 2024年の脅威動向を踏まえてFortiGuard Labsは、CISO(最高情報セキュリティ責任者)が注目すべき施策を紹介している。その1つが、従来の防御モデルから「CTEM」(継続的脅威エクスポージャー管理)への転換だ。これは、実際の攻撃を模した演習を通じて防御体制を見直し、攻撃対象となり得る領域のリスク評価と優先度付けを進めながら、防御と検知の自動化を進めるという考え方だ。


 Fortinetのデレク・マンキー氏(チーフセキュリティストラテジスト)は、「サイバー犯罪者はAI(人工知能)と自動化を武器に、これまでにない速度と規模で攻撃を仕掛けている。従来のセキュリティ対策だけでは太刀打ちできない。プロアクティブな防御戦略への転換が急務だ」と述べている。



    ランキングIT・インターネット

    アクセス数ランキング

    一覧へ

    話題数ランキング

    一覧へ

    前日のランキングへ

    ニュース設定