【新潟2歳S】皐月賞馬の兄に続けるか フェスティバルヒルに期待/長岡一也

0

2025年08月23日 12:00  netkeiba

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

netkeiba

長岡一也さん(フリーアナウンサー)
【長岡一也=コラム「競馬白書」】

◆新潟マイル攻略のカギは“末脚の持続力”

 時折、後のGIウィナーを誕生させてきた新潟2歳Sだが、まだキャリアが浅く、その見極めは難しい。その中から、デビュー勝ちのコースが、この新潟、そして東京と中京のいずれも左回りだったものが、圧倒的に多い点は見すごせない。

 この10年、新潟組が4勝、中京組が3勝、東京が2勝となっていて、昨年だけが京都のマイルで最速の上がりで勝っていたトータルクラリティが6番人気をくつがえして初タイトルをものにしていた。

 バゴ産駒らしいタフネスぶりが光って見えたが、良馬場発表でも前日に降った雨の影響で稍重に近いコンディションが味方していたようだった。ラスト200米の攻防で2着のコートアリシアンが一旦は先頭に立つシーンがあり、これを差し返すその勝利から、コンディションも後押ししていたと印象に残っている。

 新潟のマイルは、ワンターンで直線が長いので前半はペースは上がらず、しまいの脚くらべでどれだけ速い脚を持続できるかの勝負になる。

 この10年上がり3ハロンの最速馬が6勝、2着2回と走っているところから、はっきりしている。新馬戦でどんな勝ち方をしてきたか、そこからこの新潟2歳Sでの戦い方がイメージできるかどうか、そこをまず考えてみたい。加えてキャリアが浅い分、その血統から糸口を見つけるのも有効だ。

 今年の皐月賞馬ミュージアムマイルの半妹のフェスティバルヒルは、そんな一頭だ。デビューは阪神の芝1600米、出負けしたが、二の脚をくり出して中団へ。行きたがる面を見せながらもスローペースをしっかり我慢し、いざ追い出すと加速できて残り200米で先頭に立っていた。スピードがあって反応がいいこの馬の良さが、2戦目ではっきりする可能性は高い。2年前のアスコリピチェーノのように、ここを勝って阪神JF、ヴィクトリアマイルとGI馬へと上りつめた前例に続く有力牝馬になってほしい。

 今年産駒がデビューした新種牡馬のうち、外国馬で最初に勝ち馬をだした愛国産のポエティックフレアは、英国の2000ギニー馬という名マイラーだが、その産駒リアライズシリウスの東京芝マイルでの7馬身差の圧勝は、大物感にあふれていた。二の脚が速く先頭に立っていたが、上がり3ハロンも最速だったので、2戦目の戦い方に注目したい。

 長い直線向きという一点から選んでおきたい馬としては、サノノグレーターとタイセイボーグを。サノノグレーターは東京芝1600米を上がり3ハロン33秒9で豪快に差し切っていた。開催も後半でこの武器は魅力がある。

 タイセイボーグはダリア賞2着で再度の輸送になるが、その前走は体重がプラス10キロでレースは出遅れて最速の上がりをマークしていた。先行、差しどちらも可能だが、長い直線のマイル戦ならゆったりと構えて直線勝負にかけるだろう。

「踏み出して GIホースへ 第一歩」

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定