<楽天10−3ソフトバンク>◇26日◇弘前
シーズン開幕前の3月のことだった。打席数確保で2軍戦に出場したソフトバンク中村晃は、福岡・筑後市の「若鷹寮」で暮らす選手全員に本を贈った。およそ55冊を自費で購入。やり抜く力の重要性を説いた自己啓発本で、直筆の手紙まで添えた。
アンジェラ・ダックワース著の「やり抜く力 GRIT(グリット)」がその本。「物事が成功するか否かは、才能よりもやり抜く力が強いかどうかで決まる」という事実をさまざまな研究をもとに証明している。中村は周囲が認める「練習の鬼」。己が歩んできた道が記されていた。「いつかこんな本があったなって思い出して読んでくれたら。頭のどこかで覚えててくれたらっていう思いです」。
添えられた手紙にはこんな一文があったという。「読んでマイナスになることはないと思います。みなさんの未来が少しでも良いものになりますように」。通算1500安打は「やり抜く力」で積み上げてきた。【ソフトバンク担当=只松憲】
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。