【世界バレー】日本女子15年ぶりメダルならず…宿敵ブラジル相手にあと一歩 フルセットの激闘

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2025年09月07日 20:25  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

ポイントを奪い喜ぶ石川真佑(AP)

<バレーボール・世界選手権女子:日本2−3ブラジル>◇7日◇3位決定戦◇タイ・バンコク



世界ランキング5位の日本が15年ぶりのメダルを逃した。3位決定戦で同2位のブラジルと対戦し、2−3で敗戦。


過去の重要な試合で何度となく立ちはだかってきた宿敵に、あと1歩及ばず、また夢を阻まれた。6日の準決勝でトルコに1−3で逆転負けし、47年ぶりの決勝進出を逃していた日本。悔しい連敗を喫し、笑顔で今シーズンを締めくくることはできなかった。


   ◇   ◇   ◇


メダルにあと1歩届かなかったが、2セットダウンから死闘を演じた。誰もが諦めなかった。昨夏のパリ五輪後に6人の新戦力が加入。楽しむ姿勢が強固な一枚岩を形作った。得点の度に見られるメンバーの息の合ったパフォーマンス。ビハインドを背負っても、決して笑みを絶やさない前向きな姿。今季から主将に就いた石川が「楽しさが大事。勝負に対して楽しくない時は本当にうまくいかないし、成長しない」と説いてきたマインドが浸透。アクバシュ監督もことあるごとに「エンジョイ」と呼びかけた。逆境でも大崩れしない土台になった。


ただ、決して「楽しい」だけではなかった。「やっぱり勝ちにこだわってやっていきたい」(石川)。4位に終わったネーションズリーグ(VNL)後、17人で行われた合宿では、実戦的な練習を増やし、より「勝利」への貪欲さを求めた。男子大学生を招聘(しょうへい)し左利きのレシーブ対策を強化。大会1週間前はゲーム形式の練習で追い込んだ後に、ウエートや瞬発力を鍛えるハードなトレーニングを敢行。日ごとにさまざまな課題が課せられ、指揮官が「なし」と言わない限りは終わらない、過酷な練習をこなした。


夢には届かなかった。だが、向かうべき方向が正しいと証明した戦いだった。

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