<阪神2−0広島>◇7日◇甲子園
阪神坂本誠志郎捕手(31)が万感の思いで優勝の瞬間を迎えた。
ファンの間で「坂本が陰のMVP」の声が上がっている。今季も梅野隆太郎捕手(34)との併用でスタート。打撃の好調さもあって、先発マスクをかぶる割合が増えていった。
研究と緻密なコミュニケーション、観察力に感性をかけ合わせて、若手から実績組までの投手陣を導いた。一時期はチーム防御率が1点台になり、投手の奮闘が注目された。だが、目の前の数字に惑わされず、チーム防御率にはこだわらなかったという。
「本当に突き詰めれば、最後の27個目のアウトの時に1点勝っていたらいい。チームが勝つことが一番大事だから」と言い切る。試合の中だけでなく、1シーズンを見通す策略もあった。
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バットも好調で、6月には4年ぶりの本塁打。打順は6〜8番だが四球はリーグ上位。つなぎの役割をこなしたかと思えば、得点圏打率も3割中盤。規定打席未満ながら、下位打線のキーポイントとなった。試合数も打席数もキャリア最多を更新した。
昨オフ、FA権を行使せずに残留。4年契約を結んだ最初の年にベストシーズンを迎えた。兵庫県出身で小学校時代からの生粋の捕手。プロ10年目で、まばゆく輝いた。
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