【西武】敵地4連戦を負け越しCS遠のいた西武 予約至難3連休に声からしたファンは何を見たか

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2025年09月15日 21:06  日刊スポーツ

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日本ハム対西武 エスコンフィールド北海道での最終試合であいさつする西武ナイン(撮影・黒川智章)

<日本ハム12−5西武>◇15日◇エスコンフィールド



日本ハム万波の3ランが左翼席へ突き刺さり、日本ハムの9点リードとなった瞬間、迷いなくスッと立ち上がる人がいた。


三塁側上段の西武ファン応援席の片隅にいた男性だ。家族だろうかファン仲間だろうか。続くように3人が立ち上がり、4人で応援席を後にした。皆、手荷物を持ったように見えた。


大敗で逆転でのCS出場がまた遠のいた。一方、こんな側面もある。


西武ファンの多くが首都圏から応援にやって来た。秋の3連休。札幌市内での大型催事も多く、往復の飛行機を予約するのも大変な4連戦だった。札幌周辺のホテルも通常よりかなり高値の設定で、それでも空室が極めて少なかった。


そんな中での4連戦。前節のビジター楽天戦を終えた仙台から、飛行機や鉄道やフェリーで北海道入りできたファンはまだいい。


羽田空港が豪雨に見舞われ、12日の初戦を観戦できないファンがいたと聞く。いくつもの交通手段を急きょ乗り継いで、なんとか北海道入りしたファンもいたと聞く。


ビジター観戦は観光も兼ねられるとはいえ、メインは応援だ。かなりの費用をかけて応援に出向く。それだけ好きなチームへの熱量が「本気」ということだ。


野球は相手があるスポーツ。負けることもあるし、西武の選手層がまだ厚くないことはファンも十分に分かっている。


それでも「せめて勝利への執念を見たい」と願うファンは、聞いている限り少なくない。この日は最終回、西川愛也外野手(26)が2ランを放った。


節目の10号だ。外野手が固定しなかったチームにとって、喜ばしいことではある。西口文也監督(52)も「みんながあきらめずに最後まで(大きな)点差の中でも戦えていること」とファイティングポーズを評価する。


その一方で、ファンがチームの本気度を確かめるのは、決して試合開始からゲームセットまでとは限らない。球場に着いた瞬間からその目で、またはファインダー越しに、練習を凝視するファンも多い。


誰がどんな表情でいるか。誰が捕球ミスをして、そのあとどんなリアクションをしたか。誰と誰が話し、その様子に周りの人はどんな視線を送っているか−。驚くほど見て感じているファンもいる。


優勝争いをできていない状況でもある。応援する理由の1つを「自分たちと同じようにチームも本気でいてくれているか」と話すファンもいる。


常に100%真剣かつ全力でいる必要はなく、笑顔もまたファンが欲するものではある。


一方で、第三者から「?」と思われるようなシーンがゼロでないのも事実。ささいと思われることを機にファンになる人もいれば、長年の応援から距離を置く人もいる。


残り16戦で何を示せるか、どう“見られる”か。一矢報いた西川は、近未来のリーダー候補の1人に期待される。「変わらずに走攻守で攻めて、そういう姿を見せれば後ろもつながっていくと思うので、気を抜かずに最後までやりたいと思います」とファイトを口にした。【金子真仁】

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  • 手荷物検査で財布が盗まれるリスクもあった中で北海道入りしたのに残念な結果でしたがそれも勝負事ですから仕方がない。
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