【レスリング】インカレV本名一晟、帝心の双子兄弟 12月全日本選手権を集大成「もちろん優勝」

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2025年09月18日 20:42  日刊スポーツ

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インカレを制した本名兄弟。家族に祝福される。左から栄仁さん、一晟、二女沙羽さん、帝心、亜里さん

兄弟そろって日本一で有終の美を飾る。レスリングの全日本学生選手権(8月21〜24日、東京・駒沢体育館)で新潟市出身の本名一晟(いっせい、育英大4年)、帝心(たいしん、同)の双子の兄弟が優勝した。兄一晟はグレコローマン72キロ級で連覇、弟帝心はフリースタイル70キロ級で初制覇。大学の頂点に立った2人は、全日本選手権(12月18日〜21日)での兄弟制覇を競技生活のゴールとして定めている。


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2人は巻北小での教育実習のため、8月下旬に新潟市の実家に帰省し、今月下旬まで滞在。その後、国スポなどを経て全日本選手権に備える。


それぞれにとって大きなインカレ制覇だった。グレコローマン72キロ級で連覇を達成した一晟の決勝の相手は帝心。大会史上初の双子の決勝対決はテクニカルスペリオリティー勝ち。「帝心がマークしていた選手を倒してくれた。リラックスして臨めた」と王者の貫禄をみせた。


帝心は専門のフリースタイルで実力を発揮。決勝で碓井晴登(日大3年)にテクニカルスペリオリティー勝ちしての初優勝に「かなりうれしい。ふと思い出した時に実感が湧く」と笑顔だ。一晟が2年時にU20アジア選手権に出場するなど、早くから注目されていた。それでも「大学の後半になってから結果を出せるようになると感じていた」と焦らずに成績を残した。


父栄仁さん(49)が主宰する巻っずレスリングクラブで3歳からレスリングを始めた。高校は一晟が韮崎工(山梨)、帝心が八海と異なる進路を選択し、育英大でチームメートになった「高め合える仲。試合の時などに気がついたことを話す」(一晟)とお互いを認め合うようになった。


選手としては大学が集大成。最後の目標は兄弟での日本一だ。全日本選手権は一晟は連覇、帝心は初制覇がかかる。「もちろん優勝する」とそろって表情を引き締めた。【斎藤慎一郎】


○…本名兄弟の両親もインカレを制している。栄仁さんは日体大3年だった97年にフリースタイル69キロ級で、母の亜里さん(47)は日大4年だった99年に女子62キロ級で優勝した。両親と双子兄弟でのインカレ制覇は例がない。「最後の年に2人とも優勝してホッとしている」と栄仁さん。「のびのび試合していた。それで結果がついてきたことが良かった」と話した。亜里さんは「中学生のころは反発もあったと思う」と両親と同じ競技に取り組んだことの重さを感じ取った。同時に「たくさん仲間もできたし、いい経験もした。これからは自分の好きな道に進んでほしい」と母として気持ちを明かした。

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