【ソフトバンク】栗原陵矢「気づいたらガッツポーズしていた」起死回生の同点弾に記憶飛んだ!?

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2025年09月19日 00:08  日刊スポーツ

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ソフトバンク対日本ハム 8回裏ソフトバンク1死、栗原は同点となる本塁打を放つ(撮影・林敢治)

<ソフトバンク3−2日本ハム>◇18日◇みずほペイペイドーム



パ・リーグ首位のソフトバンクが土壇場で2位日本ハムを寄り切った。


1点ビハインドの8回1死の場面に栗原陵矢内野手(29)が起死回生の7号ソロを放ち、なお1死満塁で代打の川瀬晃内野手(28)が決勝の押し出し四球をもぎとった。5連勝でリーグ最速80勝に到達し、2位に今季最大4・5ゲーム差。優勝マジックを7まで減らした。さあ、リーグ連覇へ−。一気にカウントダウンを加速させる。


   ◇   ◇   ◇


着弾を確認すると、栗原が右こぶしを突き上げた。スタンドの大歓声を背に、ダイヤモンドを周回。起死回生のアーチに三塁ベースを回ったところで破顔し、雄たけびを上げた。


「ちょっと興奮してます。記憶がないというか…。気づいたら振っていて、気づいたらガッツポーズしていたので」


一振りで試合を振り出しに戻した。1点を追う8回1死の第4打席だ。「自分のスイングをと思って打席に入った」。3番手の古林睿煬の初球だ。外角低め152キロ直球を振り抜いた。高々と舞い上がった打球は右翼ホームランテラス席へ飛び込んだ。「野球人生においても、しびれるホームランだった」。自画自賛の1発を皮切りに、さらに1死満塁から最後は代打川瀬が押し出し四球を選んだ。3時間46分のロングゲームで逆転勝ちした。


腹をくくっている。残り28試合となった8月29日だ。右脇腹痛のファーム調整から1軍に復帰。「もう、やると決めた以上は言い訳にならない」。状態は万全ではなくても、最後は覚悟を決めた。チームはリーグ連覇へ、シーズン最終盤に突入。「チームの勝ちに貢献したい」。形にこだわらない。その一心で結果のみを求め続ける姿勢がある。


勝負の9月で状態は右肩上がりだ。月間打率4割2分6厘、2本塁打、11打点をマーク。昨シーズンは月間MVPを受賞した暦だ。「好調? まだまだです」。常に謙虚で、慢心はない。2回無死一塁で右翼二塁打を放ち、6回は2死一塁から中前打をマーク。2戦連続の3安打猛打賞だ。プロ11年目。主軸としての自覚も十分で、頼もしい存在だ。


2位新庄ハムとの直接対決を制し、優勝マジックは2つ減って「7」とした。5連勝で着々と連覇の2文字が見えてきた。「こういうところで戦えていることに幸せを感じる」。試合後のお立ち台では「絶対優勝します」と宣言。2年連続で歓喜のゴールテープを切るまで−。背番号24が勝利に導く一打に徹する。【佐藤究】

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