

受け継がれる味とおもてなしの心が唯一無二! 2025年に創業100周年を迎えた「西洋料理 三笠會館GINZA 1925 三越銀座店」に、銀座で長く愛される理由を聞いてきました。初めて外食メニューで提供されたという、ボリューミーな名物のひと皿・若鶏の唐揚げもぜひ味わって。

トマトソースで味付けしたチキンライスをボリュームのある卵で美しく巻いた三笠會館のオムライス クラッシックスタイル。崩すと中からごろりと鶏肉が。2700円
創業100年。その意味と尊さこそがおいしさ
「おめかしして、銀座に洋食を食べに行こう」そう思いついたときからドラマはすでに始まっていて、希う通りにかなえてくれるお店はいくつもある。ただ2025年に100年を迎える三笠会館のおいしいドラマは、それだけじゃない。
フレンチにトラットリア、日本料理に鉄板焼き…銀座にさまざまなジャンルの支店があるけれど、正統派の洋食なら「西洋料理 三笠會館GINZA 1925 三越銀座店」へ。出迎えてくれるのはマホガニーの家具で設えた、クリーンでクラシカルな空間。ピッと張られたテーブルクロスに、思わず背筋がしゃんとする。

岩手県産の清流どりをさばくところから作る骨付き鶏の唐揚げ。ジューシーさはもちろん、サクサクとした衣の食感まで高貴。半身・5個セット〈モモ2、ムネ2、手羽1〉2500円
メニューはやっぱりオムライス? それともハンバーグステーキにエビフライ? いずれも完璧なルックスと上品な味わいで楽しませてくれるけれど、ぜひものでオーダーしたいのは、鶏の唐揚げ。今やB級グルメとしておなじみながら、外食メニューとして初めて「若鶏の唐揚げ」を出したのは、実はここ三笠会館なのだという。

上/粕谷シェフの丁寧な仕事、おもてなし精神も見事 下/特性ダレにからめた味がしっかり付いているけれど、さらに白ごま塩、練りからし、レモンがもれなく添えられ、いろんな味変が楽しめる嬉しさ
誕生は昭和7年、創業者の谷善之丞さんが、料理人たちとともに知恵を集めて生まれた、渾身の一品。こだわりは毎朝、丸鶏をさばくところから。薄口醤油と焼酎をベースに、胡麻油で香りを付けた特製ダレにからめ、二度揚げ。心そそるこうばしさ、音までおいしいパリッとした食感、ジューシーな鶏肉のうまみがほとばしる。
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黒毛和牛のハンバーグステーキと有頭エビフライ タルタルソースのセット3400円
90年以上にわたる伝統の製法はしかと受け継ぎながら、この夏にリニューアル。これまで1個約50gだったところ、約100g にボリュームアップ! さらにモモ・ムネ・手羽の部位ごとに、1個単位でオーダーできるようになった。
きっとまじめな面持ちで、さも真剣に話し合ったのだろう。三笠らしさはそのままに、どうすればどうすれば、もっとお客様が喜んでくれるのか。そうした創意工夫と思いが、食べるとじんわりと伝わってくる。
そして思う。これが100年続く理由なのだと。
スポットデータ|西洋料理 三笠會館GINZA 1925 三越銀座店(銀座駅)
TEL.03-6263-2745
住所/東京都中央区銀座4-6-16銀座三越 GINZA ダイニング11F
営業時間/11:00〜16:00(15:00LO) 17:00〜21:00(20:00LO)※ 土・日・祝〜22:00(21:00LO)
定休日/施設に準ずる
価格例/オムライス クラッシックスタイル2700円、骨付き鶏の唐揚げ 半身・5個セット〈モモ2、ムネ2、手羽1〉2500円
アクセス/銀座駅直結
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