
■東京2025世界陸上競技選手権大会(19日、国立競技場)
【一覧】9月13日開幕『東京2025世界陸上』日程&出場選手
男子5000mの予選が行われ、1組に出場した初出場の森凪也(26、Honda)が13分29秒44の組15着で予選敗退も、2013年モスクワ大会の佐藤悠基がマークした13分37秒07の日本人最高記録を塗替えた。
上位8人が決勝へ進める男子5000m予選。1組目に出場した森はレース序盤、後ろから2番目につけ様子を伺った。中盤も後方から集団に食らいつき、粘りの走りを見せた森。ラスト4周から徐々にスパートをかけ、一時集団の真ん中あたりの11番目につけ、食らいついた。苦しそうな表情を見せながらも力走を見せたが、徐々に先頭集団から遅れを取り、15着でフィニッシュ。予選敗退となったが、13分29秒44をマークし、12年ぶりに世界陸上日本最高記録を更新した。
レース後、森は「最低限粘れたというか勝負どころではしっかり反応できたのかなって思うんで、そこはその自分の思っていた作戦どおりいけました」と振り返った。今大会が初代表となった森。「自分が日本の5000mのトップだ、自分が日本の5000mだっていうような選手になりたいので、まずは来年になると思うんですけど日本記録の更新」と先を見据えた。
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この種目では、1983年ヘルシンキ大会の井出健二の準決勝進出が日本勢最高位。42年ぶりの予選突破と、史上初の決勝進出はならなかったが、初出場ながら日本人最高記録を塗り替えた。
森は4月12日の金栗記念(熊本)の5000mで13分15秒07の自己新をマークして優勝。5月18日に国立競技場で行われたゴールデングランプリ(GGP)陸上では、3000mで大迫傑(33、Nike)が14年に出した日本記録(7分40秒09)に迫る日本人トップ(7分41秒58)の走りで、強さを見せていた。さらに5月30日に行われたアジア選手権では13分25秒06で銅メダルに輝いた。