ジューンベロシティ(撮影:下野雄規) 近5年で言えば4回が中京競馬場で行われた阪神ジャンプステークス。今年は“オリジナル”ともいえる阪神競馬場3140mコースで行われる。この舞台はダートコースの内側に設けられている障害コースを使用して計11の障害をクリアしたあとは可動式の障害と急坂が待ち構える平地の芝コースで雌雄を決する。
◎ジューンベロシティは一昨年の阪神ジャンプS優勝馬。もっとも得意とするのは重賞4勝を記録している東京コースだが、阪神コースも[1-1-0-0]と悪くない。基本的にはスピードタイプのハードラーで、中山競馬場の大障害コース(グランドジャンプ&大障害)を除けば、馬券圏内を外したのは一昨年の東京ハイジャンプ4着と障害レース初戦のみ。今回はほかの馬よりも1kg多い61kgを背負うが、この馬にとっては背負い慣れたもの。昨年春の中山グランドジャンプでは0.5秒差2着もあって割り引く必要はないと判断した。
〇ネビーイームは今春の中山グランドジャンプ2着。阪神競馬場の障害コースは、この馬にとって初の重賞挑戦となった一昨年の本レース3着含め[2-0-2-1]。以降、キャリアを積みながら力をつけ、昨年秋以降はブリンカー効果もあって安定したレースを続けている。対ジューンベロシティは2勝3敗だが、24年以降は2勝1敗。ほぼ互角の成績だ。前走のソレイユジャンプSでは2番手から楽に抜け出して後続に5馬身差。重賞タイトルを獲得していないのが不思議なほどだ。
▲ナリノモンターニュはレコード決着だった昨秋の清秋ジャンプSで3着。このレースを含めて、障害競走では[3-4-2-5]と堅実だ。すでに8歳となり、これまで3度の重賞挑戦では良い結果を残せていないが、前走の京都競馬場のオープン競走では初めて背負う62kgをものともせずに早め先頭から2着。相手が強かったのも事実で、この馬も後続には3馬身差を付けており内容的には悪くない。
△マテンロウジョイは平地1勝クラスからの転入で、先行力を武器に過去2勝の合計着差は13馬身。すんなり行けないと脆い面もあるが、スピード能力は高い。
未勝利、オープンを連勝してきたジーククローネともども注意したい。