
松屋銀座での展示イメージ
Image by: 松屋銀座
松屋銀座が、テキスタイルデザイナー 須藤玲子と展示デザイナー アドリアン・ガルデール(Adrien Gardère)による大型テキスタイルインスタレーション作品「扇の舞」の、東京初となる展示「ファンファーレ 扇の舞」を一般公開する。期間は10月2日から11月3日まで。
「扇の舞」は、テキスタイルで作られた扇が空間を埋め尽くす大型インスタレーション作品。須藤の代表作である同作は、同氏が主宰する「NUNO」の創作を支える染織技術の魅力を発信するために考案された。2017年にアメリカ・ワシントン D.C.のジョン・F・ケネディ舞台美術センターで初披露されて以来、イングランド、水戸、高岡など国内外を経て、今回初めて東京に巡回する。
今年開店100周年を迎えた松屋銀座は、「松屋の地域共創」の一環として同展を企画。同作を構成する扇が「すえひろがり」を意味することから、松屋銀座の100周年を祝う意味合いも込め、同館内の7フロアを貫く吹き抜け空間「スペース・オブ・ギンザ」に、約25mの高さを活かした大胆な空間表現を行う。会場では、伝統的な手仕事から最新のテクノロジーまで、多彩な技法を取り入れ、日本各地の職人や工場と協働して独創的な布作りを続けているNUNOが全国10府県の職人と共創したテキスタイルを扇に仕立てて展示。古くから日本の暮らしを彩ってきた「青」を基調に、福岡県、徳島県、京都府、滋賀県、福井県、山梨県、埼玉県、群馬県、茨城県、山形県の産地が参加する。徳島県で藍の栽培から染色、仕上げまでを一貫して行う「BUAISOU」は、同作のために松屋のシンボル「松鶴(しょうかく)」マークなどを藍染で染め抜いた生地を制作。BUAISOUとNUNOによるプロジェクト、「BUNO」のテキスタイル第1弾「阿波しじら織」も会場で初披露される。
このほか、期間中館内ではインスタレーションと連動し、作品に使用した布を実際に触ることができる展示を展開。パノラマティクス主宰の齋藤精一と映像ディレクターの本間無量による、布づくりの現場を収めた映像作品も上映する。
◾️ファンファーレ 扇の舞期間:2025年10月2日(木)〜11月3日(月・祝)営業時間:11:00〜20:00会場:松屋銀座 1階 スペース・オブ・ギンザほか館内各所所在地:東京都中央区銀座 3-6-1入場料:無料公式サイト