<阪神1−4DeNA>◇20日◇甲子園
聖地のにおいと雰囲気が懐かしい。DeNAドラフト1位ルーキー竹田祐投手(26)が、8年ぶりの甲子園のマウンドで躍動した。2回無死一、二塁のピンチを無失点で切り抜けると、持ち前の制球力を生かして直球、スライダー、カーブをゾーンに積極的に投げ込んで的を絞らせない。投手有利のカウントで攻め、3回から4イニング連続で3者凡退。「自分の良いリズムで投げることができた」とうなずいた。
2点リードの7回1死から阪神大山にソロを浴び「2点差なので1発は気を付けないと」と反省も、7回3安打1失点と安定感抜群の投球で4勝目を挙げた。これでプロ初登板からビジターでは4戦4勝とした。
8年前には甲子園で喜びも悔しさも味わった。履正社時代の17年、センバツで決勝まで勝ち進んだ。しかし藤原(現ロッテ)根尾(現中日)泉口(現巨人)徳山(現DeNA)らを擁する大阪桐蔭に、14安打を浴びて8失点で敗戦。登板前日の19日にグラウンドに立った際も「めちゃくちゃ打たれたな…」と記憶がフラッシュバックした。
地元も大阪で昨年まで神戸の三菱重工Westでプレーしており、この日は多くの友人が観戦に訪れた。昨年12月にはアメリカンフットボールの大学日本一を決める「甲子園ボウル」に出場した立命大の弟剛さんの応援にも訪れた、なじみ深い聖地で、苦い記憶をうれしい記憶に塗り替えた。
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CSファイナルまで勝ち進めば、再び甲子園に戻ってくることになる。2位死守に向けて「特に意識することなくやるべきことをしっかりやれば、結果はついてくる」と、どっしり。オールドルーキーが、CSに向けて着実にアピールを続けている。【小早川宗一郎】
◆竹田祐(たけだ・ゆう)1999年(平11)7月5日、大阪府生まれ。履正社入学時は遊撃手で、2年春から投手。2年秋に神宮大会V、3年春はセンバツ準V。明大でリーグ戦通算39試合で11勝5敗、防御率2・54。三菱重工Westでは24年都市対抗8強。同年ドラフト1位でDeNA入団。8月16日中日戦で初登板初勝利。今季推定年俸1600万円。184センチ、96キロ。右投げ右打ち。
▽DeNA三浦監督(竹田について)「まっすぐの走りも良かったですし、ストライク先行で球数も良いペースだった。優勝したチーム、主力メンバーが出ている中でもしっかり攻められたと思います」
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