シニア女性のお金のリアル。節約疲れの一方で年金に安心感?投資も積極的

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2025年09月21日 21:20  All About

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株式会社ハルメクホールディングスは、55〜79歳の女性を対象に「お金に関する意識・実態調査」を実施し、その結果を発表しました。※サムネイル画像:PIXTA
女性誌「ハルメク」などを発行する株式会社ハルメクホールディングスの、ハルメク 生きかた上手研究所は、同社モニターの55〜79歳の女性を対象に「お金に関する意識・実態調査」を実施し、そのアンケート結果を発表しました。

お金の使い方への満足度は低下

この調査では、各項目の満足度について7段階の選択肢で質問しており、そのうち満足の傾向にある回答を合計した数値を満足度としています。

「お金の使い方」の満足度については、前年から9.3ポイント低下し48.2%となりました。このうち年代別では、60〜64歳(14.9ポイント減)と、70〜74歳(20.3ポイント減)が大きく低下しました。
出典:株式会社ハルメクホールディングス

「これから節約・削減したい費目」を尋ねる質問(3つ選択)では、前回調査と同じく1位が「衣類・アクセサリー」、2位が「お菓子・お酒などの嗜好品」となりましたが、いずれも前年より減少しました。一方で「特にない」とする人が16.7%に増加しました(前年は10.1%)。

年金への安心感は顕著、受給中の満足度は2倍に

シニア世代の生活を支える年金制度については、受給前の人よりも実際に受け取っている人の満足度が約2倍となりました。具体的には、「現在の年金制度」への満足度について、年金受給中の人は32.8%、受給前の人は15.6%でした。
出典:株式会社ハルメクホールディングス

年金制度への満足度の理由(自由回答)について、若い時には、年金だけでは食べていけないのではと思っていたが、現在年金だけで十分食べていけるといった声があり、年金制度に対する漠然とした不安は根強いものの、実際に受け取る段階に入ると「思ったよりも暮らしていける」という実感を持つ人が少なくないようです。

投資への関心は堅調、NISAの利用拡大が顕著

資産形成に関しても見てみましょう。「お金の守り方・増やし方」への満足度は32.7%と、前年より5.1ポイント低下しましたが、投資をしている割合は約6割と堅調でした。

(図表にはありませんが)目立つのはNISAの利用拡大で、前年から10ポイント以上増加。非課税制度を活用して投資を始める人が増えている実態が浮かびます。
出典:株式会社ハルメクホールディングス

この調査では、他にも「メインで利用している決済手段」や「ポイ活の実施有無」についても回答結果がまとめられています。

ハルメク 生きかた上手研究所の梅津順江さんは、お金の使い方の満足度が低くなった点について、物価高や将来不安に加えて「節約疲れ」が背景にあると指摘。その一方で、節約だけではなく「新NISA」や「iDeCo」など資産を守り・増やす仕組みへの関心・参加が確実に高まっており、堅実な長期投資を志向するシニア女性が増えている、と分析しています。

【調査概要】
調査名:「お金に関する意識・実態調査」
調査対象:全国の55〜79歳の女性510名(ハルメクモニター)
調査実施日:2025年6月24日(火)〜30日(月)
調査方法:インターネット調査

出典:【お金に関する意識・実態調査2025】メインの決済手段は、約5割が「クレジットカード」を使用し「現金」を大きく上回る
(文:All About 編集部)

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