巨人近藤大亮投手(34)が24日、今季限りで現役引退することを発表した。浪速(大阪)、大商大、パナソニックを経て15年ドラフト2位でオリックスに入団。17年からは3年連続で50試合に登板するなど、中継ぎとして活躍した。23年11月に金銭トレードで巨人に入団。移籍後は1軍登板はなく「ユニホームを脱ぐ決断をしました」と話した。
けがに泣かされた野球人生だった。オリックス時代の20年9月に右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受け、21年から育成契約。今季も3月13日のソフトバンクとのオープン戦(みずほペイペイ)で右肩を負傷し、わずか1球で緊急降板していた。半年経った今でも「腱板(けんばん)はちぎれている」ほどの大けが。引退を決断した時期は「正直(シーズンの)最初の方ですね」と明かす。
それでも、グラウンドに立ち続けた。「腐るのは簡単だと思うんですけど、最後マウンドに立つことを目標にして」。練習日は毎日100球以上の投げ込みを自らに課した。この日も川崎市・ジャイアンツ球場で行われた3軍練習に参加。誰よりも遅くまで残って投げ込みする姿があり「正直このチームで一番傾斜で投げたんじゃないかな」と胸を張る。
その成果は数字になって表れた。けがした直後は「どれだけ思い切り投げても100キロぐらいしか出ない日もあって。100キロ未満の日もあった」。懸命なリハビリの結果、実戦形式の練習では最速140キロを計測するまでに回復した。
27日のイースタン・リーグ、ロッテ戦(Gタウン)が現役ラスト登板となる。プロ10年間で通算204試合に登板したリリーバーは「支えてもらった人たちに向けて、全力で腕振ってるところを見せられたら」。マウンドを降りる瞬間まで心を燃やし続ける。
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