<ウエスタン・リーグ 阪神2−5広島>◇24日◇SGL
リフレッシュ休養で出場選手登録を抹消されている阪神石井大智投手(28)が剛腕健在を披露した。ウエスタン・リーグの広島戦(SGL)の6回、7日のリーグ優勝決定から17日ぶりに実戦登板。藤川球児監督(45)が視察した一戦で、最速152キロの直球を軸に2奪三振を含む1回3人斬りで若鯉を圧倒した。プロ野球記録の48試合連続無失点を継続中で、47イニング連続無失点は藤川監督の球団記録まであと2/3回。最短26日の中日戦(甲子園)で1軍復帰し、0魔神継続でCSに向かう意気込みだ。
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ゼロの申し子がマウンドで躍動した。6回に「ピッチャー石井」のアナウンスが響くと、SGLに大歓声が湧き起こった。ネット裏からは藤川監督も熱視線。リーグ優勝を決めた7日広島戦(甲子園)以来、17日ぶりの勇姿は頼れる男のままだった。
広島の先頭渡辺をカウント1−2と追い込むと、この日最速の152キロ直球で空振り三振。完全な振り遅れにした。続く田村は追い込んでからの133キロシンカーで空を切らせた。最後はベテラン磯村を135キロのフォークで左飛。1回ぴしゃり、貫禄の12球だった。
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「真っすぐは感覚的にはすごく良かったですね。でも最後のフォークがやっぱ浮いてるんで。しっかりあそこは投げ切らないと。レフトフライではダメだなっていう感じですね」。反省も交えて手応えは十分だ。
8日にリフレッシュで出場登録を抹消され、トレーニングの見直しとフル回転してきた体のケアに時間を割いた。「今日の真っすぐの質とか、すごく自分の中で投げきれたのはよかった」と効果を実感している。
6月6日のオリックス戦で頭部に打球を受け一時離脱。同29日の復帰戦で、9球で3者連続三振に斬って大歓声を浴びたのも同じSGLだった。この日もファンの大歓声を浴び「うれしいです、すごく」と新たな力をもらった。
登板間隔が空いていた分、心配された不安も一掃。2軍のスコアボードにもしっかり0を刻んだ。1軍では日本記録の48試合連続無失点を継続中。連続イニング無失点も球団歴代2位の小山正明の「47」に並んでおり、1位の藤川監督まで2/3回に迫っている。シーズンは残り4試合。「ただの消化試合ではないですし。CSに向けての登板になるので。記録どうこう言われますけど、どんな手を尽くしても取られるときは取られるんで。しっかりチームの力になれるようにやりたいです」と引き締めた。
平田2軍監督も目を細めた。「石井は言うことないよ。見ての通りよ。全く心配ない。(藤川)監督も安心して帰ったんじゃないかな」。早ければ26日の中日戦(甲子園)で再登録される。シーズン無失点継続フィニッシュで、CSに弾みをつける。【伊東大介】
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