<西武5−4日本ハム>◇25日◇ベルーナドーム
プロ初の逆方向弾も実らなかった。日本ハム清宮幸太郎内野手(26)が2回、左中間へ先制11号2ランを放った。チームにとって22イニングぶりの得点から打線は5回までに4点を奪ったが、まさかの逆転負け。今季6度目の3連敗で、首位ソフトバンクの優勝マジックは2となり、26日にも9年連続V逸が決まる土俵際に立たされた。
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清宮幸も思わず両手を膝について、うつむいた。2点リードの7回2死一、三塁。上原が西武の主砲ネビンに逆転3ランを浴びた。一塁のアンツーカー上で、悔しさをあらわにする背番号21の姿があった。「北山に勝たせてあげたかった。2ケタ(勝利)がかかってましたし、そこはみんなわかってたと思うんですけど、あの瞬間に消えちゃったんで…」と唇をかみしめた。
奇跡の逆転Vのためにはもう落とせなかった。2回には今井の154キロ直球を左中間へ運び、先制2ランを放っていた。「プロに入って逆方向へ打ったことなかったんで、ちょっとびっくりしました」。プロ8年目、通算75本目で初めての逆方向への1発。本塁打を放ったら食事をごちそうしてくれると約束していた北山へ、節目を飾ってもらうための強力援護も空砲になった。
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「やっぱ最後、打ちたかったっすね」。1点を追う展開となった9回。先頭の郡司が右前打で出塁したが、清宮幸は平良のチェンジアップを引っかけて遊ゴロ併殺打に倒れた。「チェンジアップが来るのも頭にあったし、なんであんなバッティングになっちゃったかなって。ほんと悔しいです」。まさかの逆転負けを喫し、シーズン最終盤で痛すぎる3連敗。26日にも9年連続のV逸が決まる、本当の崖っぷちに「もう勝つしかないんで、勝ちたいと思います」。できることは諦めずに全力を尽くすことだけだ。【木下大輔】
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