JR東日本と三菱電機は9月25日、山手線「E235系」電車1編成に、省エネ化・小型軽量化した「次世代車両駆動用インバータ装置」を試験搭載すると発表した。
最新のSiC(シリコンカーバイド)素子を採用してスイッチングロスを約60%低減。体積は従来比で約60%、質量は約50%それぞれ削減し、設置する床下スペースが小さくて済むという。2026年2月まで搭載し、制御状態とメンテナンス性などを確認する。
半導体チップ構造とパッケージ構造を最適化した最新のSiC素子を採用することで、素子の発熱を抑制して冷却器を小型化。装置を構成する各部品の配置を効率化することで高集積化を図り、小型軽量化を実現した。車両全体の重量低減とスイッチングロス低減により、鉄道車両の省エネ化にもつなげる。
現在の装置は大型で、車両の床下中央部に取り付けていたが、小型化によってよりフレキシブルな搭載が可能に。新装置の取り付けはスライドレール方式で、作業時の負担が軽減できる。
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従来の装置が搭載されていたスペースに車両モニタリング機器を搭載したり、事故や故障防止につなげるといったことも検討。交流車両、ハイブリッド車両、蓄電池駆動車など、異なる車両駆動システムを使っている車両にも応用できるという。
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