ジンセイ(c)netkeiba 今週の土曜日は、阪神競馬場でシリウスステークス(GIII・ダート2000m)が行われます。
11年以降に阪神ダート2000mで開催されたシリウスS(計10レース)では、前走から中16週以内の馬が10勝2着7回3着7回と良績を残しています。一方、前走から中17週以上で出走した馬は2着3回3着3回と勝ち馬が出ていません。
阪神ダート2000mは距離が長いことに加えて、直線には坂が設けられているタフなコースと言えます。前走から中17週以上と休みが長くなっている馬は、レースから遠ざかっていることもありスタミナ面に不安があるために苦戦していると考えられます。
普段の調教でもある程度はスタミナを強化することができるとは思います。しかし、実戦で必要なスタミナは実戦でしか得られないこともあります。前走から大きく間隔が開いている馬はコンスタントに使われている馬よりもスタミナ面に課題があるため、力通りの走りができない可能性も考慮して考える必要がありそうです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走2着以下で中17週以上の馬(ただし、重賞勝ちの実績がある馬は除く)
[0-0-0-11]複勝率0%
該当馬:ジューンアヲニヨシ、ジンセイ、タイトニット、メイプルリッジ
※特に言及のない限り、データは11年以降の阪神ダート2000mで開催されたシリウスS(計10レース)を対象にしています。
上位人気が予想されるジンセイが該当しました。
前走から中17週以上の馬でも馬券に絡む可能性はゼロではありません。ただし、前走で2着以下に敗れている馬で重賞勝ちの実績がなかった馬には好走例はありません。前走で1着となっている馬は勝った勢いを生かすことで結果が出ていると考えられます。また、重賞勝ちの実績がある馬については、それだけ地力が高い証拠と言えますので少々のスタミナ不足は能力の違いでカバーしているのでしょう。
該当馬に挙げたジンセイは前走から中17週で出走。前走は平安Sに出走し4着でこれまでに重賞勝ちの実績はありません。データ対象のシリウスSでの傾向からすると人気でも疑ってかかる必要があると言えます。
その前走の平安Sはダート重賞初挑戦で掲示板を確保と字面は良く見えます。しかし、レースを見ると先に抜け出した馬を交わせないばかりか、後続にも差されてしまい力差を感じるレースぶり。着順自体は悪くありませんでしたがレース内容は平凡に映りましたし、前走の結果で人気になるようならば思い切って嫌う手もあります。
しかも、シリウスSはハンデ戦で斤量56.5キロでの出走。今回のメンバーで本馬と同じ斤量を背負うタイトニットは重賞で2着と連対した実績のある馬。ジンセイは重賞での連対実績がないことを考えると、今回の斤量は少々見込まれた感が否めません。過去の傾向も踏まえて考えると人気で買うほどの要素に欠ける印象ですし、配当妙味からすれば本馬の評価を割り引いて考えるのもひとつの手ではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。