ラグビー「リーグワン」1部のリコーブラックラムズ東京(BR東京)が、今季も斬新な取り組みを進める。
26日は初開催となるリーグワンライジング初戦の三菱重工相模原ダイナボアーズ戦(27日午後2時半、神奈川・三菱重工相模原グラウンド)へ、東京・世田谷区内で調整。その練習後、チーム関係者が「今季も実施する予定で進めています」と明かした企画がある。
若手や出場機会が限定されている選手の機会確保、発掘を目指すリーグワンライジングを経て、迎えるのは12月13日の25−26年シーズン開幕。BR東京は昨季7位と躍進し、プレーオフ進出圏の上位6チームに迫った。さらなるチーム強化と並行して推進するのが、ホストエリアで練習場を構える世田谷区との連携だ。
昨季は試合前日練習(キャプテンズラン)を区内の小学校、高校、大学で実施。指揮1季目だったタンバイ・マットソン・ヘッドコーチ(52)の肝いり企画という。時には土のグラウンドで、大事な試合前の最終調整を行うことになる。それでも日本代表歴を持つNO8松橋周平(31)は「キャプテンズランも大事ではあるけれど、一番大切なのは(試合日が土曜日だった場合の)月曜日から木曜日までの準備。金曜日は確認作業で、自分たちを知ってもらういい機会になる。ブラックラムズという名前だけでも覚えてもらって、ラグビーを見に来たり、始めたりすることに、つながるかもしれない。まずは知ってもらうことが大事だと思います」と笑顔を見せた。
駒澤大学高で実施した際には、物珍しそうに教室から生徒が顔を出す姿が印象的だったという。他にもチームは、天然芝の練習場を使用していない日に地域へ開放。保育園の子どもたちが駆け回る日常があり「僕の娘のところも園庭がなかったりします。保育園の子どもたちがここで遊べるのは、すごくいいこと」と父親目線でほほ笑み、選手が自主練習で通りかかった際には交流することもある。
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25日には世田谷区と「災害対策における協力体制に関する協定書」も締結し、災害時の施設の提供などが想定されている。千葉・市船橋高、明治大を経て、16年にBR東京へ加入した松橋は「チームに長く在籍すればするほど、世田谷区の皆さんに『ブラックラムズがあるよね』と応援されるチームになりたい気持ちがあります。そのために結果も大事。もっと盛り上げていきたいです」と言い切り、シーズン到来を見据えた。【松本航】
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