タイトニット(c)netkeiba チャンピオンズCへの重要な前哨戦として位置づけられているレースだが、ハンデ戦というのが妙。舞台となる阪神競馬場ダート2000mは4角ポケットの芝からスタートして一周1517.6mのダートコースを一周と少々。スタートから最初のコーナーまでの距離は長いが、ゴール前には急坂があるため極端なハイペースにはなりにくい。長く良い脚を使いつつ、最後の坂を乗り越えるスタミナ、底力が求められるコースだ。
◎タイトニットはアンタレスS2着。この時は3勝クラスを勝った直後の別定重量戦ということで条件的には厳しいレースだったが、力強く伸びた。前走の平安Sは7番人気5着。最後はメンバー最速タイの末脚で追い込んだものの外枠を引き当ててしまったこともあって、前残りの展開に泣かされたが、勝ち馬と0.3秒差なら悪くない。阪神競馬場のダートコースは[1-1-0-0]で、3勝クラスを勝ち上がったときが今回と同じ阪神競馬場の2000mコースだった。
〇テーオーパスワードは名古屋城S優勝馬。3歳時には2戦2勝でケンタッキーダービーにも挑戦しており、離されたとはいえ5着に健闘している。両前脚の骨折など、ここまで決して順調な競走生活とは言えないが、国内に限れば[4-0-0-1]。骨折明け初戦以外は負けておらず、前走もインコースで脚を溜めると、最後は1頭だけ異なるような脚色で、外から力でねじ伏せた。今回初めて経験する芝のスタートを無難にこなせば嬉しい重賞初制覇も見えてくる。
▲ジンセイは観月橋Sに勝って、平安S4着。ダート初出走となった2勝クラスを楽勝し、3勝クラス特別も楽に突破。前走の平安Sはダート重賞初出走で7枠13番。楽な条件ではなかったが、積極的に前を追いかけ、2着馬とは0.1秒差。タイトニットに先着している。芝で2勝を記録しているくらいだから芝スタートに不安はなく楽しみな1戦だ。
△メイプルリッジはスレイプニルS優勝馬。フレグモーネからの回復に手間取り、今回は11か月ぶりの実戦。その間、去勢手術も経験しており、未知の部分も多いが芝スタートに不安はない。
阪神コースで3勝を記録している△ラインオブソウルと、末脚きれる△ホウオウルーレット。ダートに戻って△ジューンアヲニヨシのレースぶりにも注目したい。