日本ハムの9年連続V逸が決まった。ロッテ戦は達孝太投手(21)のプロ初完封で勝利したが、マジック1としていたソフトバンクも勝ち、逆転優勝の望みを絶たれた。
就任4年目の新庄剛志監督(53)は、豊富な先発陣と強力な海賊打線を擁して前半戦を1位で折り返したが、7月末に昨季王者に追い越され、2年連続の2位が確定した。10月11日から本拠地エスコンフィールドで3位オリックスを迎え撃つ、CSファーストSを勝ち上がり、ファイナルSでやり返す。
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リーグ優勝を目指した大航海は、歓喜のゴールにたどり着けなかった。ロッテに快勝したのは、ソフトバンクがリーグ優勝を決める38分前。新庄監督は「達君も新人王がかかってるし、なんとか点を取ってほしいと思ったらホームラン打ってくれたからね」。プロ初完封の達と決勝の先制弾を放った清宮幸太郎をたたえたが、指揮官が球場を後にしていた午後9時2分に2年連続の2位が確定した。
就任4年目は過去3年と違う意識で臨んだ。「今までは成長させながら勝つフェーズだったけど、今は勝ちながら成長させる」。
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投打で厚くなった選手層。先発陣は“ゆとりローテ”もあって、この日の達も含めて12球団最多の22完投。強打の海賊打線も12球団最多の128本塁打をマークした。豊富な戦力を新庄監督の多彩な起用法で生かしながら前半戦は1位ターンも、逃げ切れなかった。
後半戦が始まった直後にソフトバンクに順位を逆転され、8月9日からの直接対決で3連敗。有原、モイネロ、大関の順で先発ローテを再編してまで早めの勝負をかけてきた相手の戦略にはまり、その差を最後まで埋められなかった。
この日は25日西武戦の試合前練習で腰を痛めた万波を3年ぶりに抹消した。両足のかかとに痛みを抱えるレイエスも欠場。ともにCSで万全を期してもらうための措置だ。「クライマックスは調子のいいメンバーを集めたい」と日本一のゴールを目指す大航海は続く。まだ見ぬ景色をエスコンで見るには、昨季は果たせなかったCS突破しかない。【木下大輔】
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