サリオス(撮影:下野雄規) 10月5日(日)に東京競馬場で行われる毎日王冠(3歳上・GII・芝1800m)。天皇賞(秋)やマイルCSへの前哨戦として、毎年好メンバーで争われる。本稿では同レースの開催にあたり、歴代勝ち時計をランキング形式で紹介する(東京芝1800mでの開催に限る)。
■5位タイ 1分44秒6
1994年 ネーハイシーザー
2008年 スーパーホーネット
ネーハイシーザーは93年の中日スポーツ賞4歳Sで重賞初制覇を飾り、94年には大阪杯、京阪杯を連勝し、宝塚記念でも5着に健闘。秋初戦に選んだのが毎日王冠だった。単勝4.4倍と割れ加減の1番人気となったが、好位から楽に抜け出し、1馬身半差の快勝。勢いそのままに続く天皇賞(秋)でビッグタイトルを手にした。スーパーホーネットは07年のスワンS、08年の京王杯SCを制覇。安田記念は1番人気に応えられず8着に敗れたものの、毎日王冠では単勝1.5倍のウオッカをアタマ差で退け、重賞3勝目を挙げた。
■4位 1分44秒5 2018年 アエロリット
3歳時の17年にNHKマイルCを勝ち、続くクイーンSで古馬撃破。さらに成長遂げた18年はヴィクトリアMで4着、安田記念で2着とマイルのトップ舞台でも見せ場をつくった。秋は毎日王冠から始動。自らハナに立って、1000m通過59.0秒の流れでレースを引っ張ると、キセキやステファノス、ステルヴィオの追撃を振り切り、3つ目のタイトルを手にした。
■3位 1分44秒4 2019年 ダノンキングリー
3歳初戦の共同通信杯を勝ち、皐月賞3着、日本ダービー2着と世代上位の実力を誇示。初の古馬との対決に毎日王冠を選んだ。単勝1.6倍の圧倒的な1番人気に推されたが、スタートで躓き最後方からの競馬。それでも1000m通過58.5秒のミドルペースに乗じて、直線は大外から一気に脚を伸ばし、最後は1.1/4馬身差を付けて、年長馬を破った。
■2位 1分44秒2 2007年 チョウサン
芝中距離でコンスタントに勝ち星を挙げ、07年のニューマーケットCを制してOP入り。続く毎日王冠が昇級初戦で、ひさびさの重賞挑戦でもあった。人気はダイワメジャーなどが集め、チョウサンは8番人気で単勝44.4倍の伏兵。だが、1000m通過57.5秒のハイペースも味方に差し切って、後続に1馬身差を付け、キャリアで唯一の重賞制覇を飾った。
■1位 1分44秒1 2022年 サリオス
デビューから3連勝で朝日杯FSを制しGI初制覇。皐月賞、日本ダービーは惜敗も3歳時に一度目の毎日王冠を制した。その後、21年の香港マイル、22年の安田記念で3着と見せ場をつくったが、勝ち星からは遠ざかっていた。22年の毎日王冠には松山弘平騎手を背に1番人気で出走。直線で進路がまったくなく、万事休すかと思われたが、わずかな隙間を縫うように伸びた。ゴール寸前で抜け出し、レースレコードで、2年ぶりの白星をあげた。