
KLMオランダ航空は、オランダの航空税の引き上げにより、近隣諸国の空港を選ぶ旅行者が増加するとの調査結果を明らかにした。
飛行機を利用するオランダ人のうち74%が、ベルギーもしくはドイツからの出発の頻度を増やすと回答した。2021年の航空税導入以降、デュッセルドルフとブリュッセルを出発するオランダ人旅行者は、2019年比でそれぞれ41%、20%増加しているという。
オランダでは2027年以降、航空税の引き上げが行われる見通し。ベルギーでは10ユーロ、スウェーデンでは廃止、ドイツでは引き上げの撤回を検討しているとされている。収入は国家予算に活用され、持続可能な航空燃料(SAF)など、持続可能性の向上には投資されていない。
マージャン・リンテル最高経営責任者(CEO)は、「航空税により、オランダは距離に関わらず、欧州連合(EU)諸国の中で最も航空料金が高い国となっています。その結果、さらに多くのオランダ人旅行者が国境を越えて隣国の空港から飛行機に乗ることを選択するようになりました。これは気候問題の解決にはなりません。それどころか、よりクリーンで静かな航空への投資を継続する能力を損なっています。オランダは価格面で市場から締め出されつつあります。これはオランダの航空ネットワークに圧力をかけ、オランダのグローバルな接続性の中核を揺るがすものです」とコメントした。
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