子宮内膜症・子宮腺筋症による影響は体外受精・顕微授精サイクルを重ねるごとに小さくなる

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2025年09月29日 23:40  妊活・卵活ニュース

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子宮内膜症・子宮腺筋症による影響
9月20日、スウェーデンの研究チームは、「Human Reproduction」にて、子宮内膜症・子宮腺筋症は体外受精・顕微授精サイクル1回目に悪影響を及ぼすが、治療を繰り返すことで影響は軽減されると示唆した。

子宮内膜症または子宮腺筋症と診断された女性は、診断されていない女性と比べて、体外受精・顕微授精3サイクル連続の累積出生率は低くなるという。しかしながら、サイクルを重ねるごとに差異は小さくなり、3回目では有意差は認められないと報告された。

子宮内膜症・子宮腺筋症と体外受精・顕微授精の出生率における関係性
これまで、子宮内膜症・子宮腺筋症の女性は、体外受精・顕微授精の出生率が低くなると報告されている。

そこで今回、研究チームは、2019年1月から2024年4月の期間、大学病院にて新鮮胚移植および凍結融解胚移植を用いた体外受精・顕微授精を受ける女性818人を対象に前向きコホート研究を行い、3サイクル連続の累積出生率について調査した。

全体として、新鮮胚移植および凍結融解胚移植による体外受精・顕微授精3サイクル連続の累積出生率は、81.4%であった。サイクルごとの出生率は回数を重ねるごとに下がり、新鮮胚移植と凍結融解胚移植において大きな差異は認められた。

また、経膣超音波検査(経腟エコー)にて子宮内膜症または子宮腺筋症であると診断された女性は、診断されていない女性と比べて、体外受精・顕微授精3サイクル連続の累積出生率が15%低くなったという。

サイクル1回目で大きな有意差、サイクル2回目では僅かな差異が認められた。一方、サイクル3回目における有意差はなかった。子宮内膜症・子宮腺筋症は体外受精・顕微授精サイクル1回目に影響を及ぼすが、サイクルを重ねるごとに差異は小さくなり、治療を繰り返すことで影響は軽減される可能性が示唆される。

(画像はHuman Reproductionより)

Human Reproduction

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