
妊娠中のインフルエンザ感染による危険性
9月24日、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(アメリカ)は、プレスリリースにて、妊娠中のインフルエンザ感染によって胎児脳は悪影響を受けると示した。
妊娠中の母親が重症インフルエンザに感染した場合、インフルエンザウイルスによって胎盤機能と脳のバリア機能が破壊され、胎児脳に有害な分子が蓄積するという。
妊娠中のインフルエンザ感染が胎児に与える影響
これまで、妊娠中のマウスが病原体模倣物(病原体を模倣する物質や分子)や不活性ウイルスに晒された場合、特定の小分子が胎盤を通過すると報告されている。そこで今回、研究チームは、マウスを用いた動物モデル実験を行い、妊娠中のインフルエンザ感染が胎児に与える影響について観察した。
ヒトの季節性インフルエンザの典型例ならびに重症例を模擬し、妊娠中の母マウスをインフルエンザA型ウイルスに感染させたところ、インフルエンザウイルスによって胎盤機能と脳のバリア機能が破壊されることが認められた。
胎盤と血液脳関門(血液からの病原体や有害物質の侵入に対するバリア構造)が壊され、子マウスの脳内に血液凝固因子「フィブリノゲン」が蓄積する。フィブリノゲンが脳に入ると活性酸素種の生成が促されて酸化状態が全体的に高まり、発達中のニューロンの損傷や細胞死につながる可能性があるという。
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(画像はプレスリリースより)
UNIVERSITY OF ILLINOIS URBANA-CHAMPAIGN
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