指揮官から先発を予告されたGKゾマー [写真]=Icon Sport via Getty Images インテルは30日、チャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第2節で日本代表DF橋岡大樹が所属するスラヴィア・プラハをホームに迎える。インテルを率いるクリスティアン・キヴ監督が、同試合に向けた意気込みと、注目が集まるGKの人選について語った。『スカイ・イタリア』が29日、同監督のコメントを伝えている。
今シーズンのインテルはセリエA開幕戦のトリノ戦こそ5−0と大勝したが、続く第2節ウディネーゼ戦(●1−2)、第3節ユヴェントス戦(●3−4)で連敗を喫し、想定外のスタートを強いられた。CLの初陣だった17日のリーグフェーズ第1節アヤックス戦を2−0で制すと、以降はセリエAでも2連勝を飾っており、波に乗って今節を迎える。
キヴ監督は「敗北と勝利の間には、紙一重の差がある」と口にする。「(敗れた)ウディネーゼ戦はユヴェントス戦も、彼らのパフォーマンスは常に素晴らしかった。違うのは、勝利への渇望、非常に高い集中力、そして試合を支配しようとする意欲だ」と、その“差”の正体を明かしたキヴ監督は、「現在のチームは、この数週間で得た成果に値する」と続け、自信を持ってスラヴィア・プラハ戦に臨むと宣言した。
昨季はシモーネ・インザーギ監督(現:アル・ヒラル)の下でファイナルの舞台まで駒を進めながら、決勝ではパリ・サンジェルマン相手に0−5と大敗を喫し、15年ぶりの“ビッグイヤー”をあと一歩のところで逃した。リベンジを成し遂げたい今季は、リーグフェーズ後半戦でアトレティコ・マドリード、リヴァプール、アーセナル、ドルトムントと強豪との対決が控えている。言い換えると、前半戦の4試合では可能な限り多くの勝ち点を積んでおきたい。
しかしながら、キヴ監督は「試合ごとにプランを考えていくつもりだし、目の前の1試合を大切にする。CLは決して簡単な大会ではないからね」として、“一戦必勝”の姿勢を強調。「対戦相手の名前に注目するのではなく、この大会の本質を理解し、敬意を払う必要がある。なぜなら、すべての対戦相手は質が高く、結果を出す強い意志を持つチームだからだ。今の我々にとっては、スラヴィア戦が最も重要な試合だと考えている」と話した。
そんなスラヴィア・プラハとの対戦を前に、「彼らはインテンシティが高く、ダイレクトプレーを得意とするチーム。人数をかけて敵陣へ入り込み、ペナルティエリアに侵入してくる。フィジカルに優れ、力強さとクオリティを備えた、非常に危険なチームだ」と分析したキヴ監督。「彼らの特徴には細心の注意を払い、自分たちの試合を展開しなければならない。彼らの特徴を封じて優位に立つ必要がある」と意気込んだ。
また、インテルのゴールマウスには誰が立つのかにも注目が集まっている。インテルでは今季もスイス代表GKヤン・ゾマーが正守護神としてプレーしていたが、2連敗を喫した後、セリエAの2試合ではベンチを温めており、代わって元スペイン代表GKジョゼップ・マルティネスが勝利に貢献していた。
だが、キヴ監督はCLの前節・アヤックス戦に続いて、ゾマーがゴールマウスを守ると明言。「ゾマーは(先発に)戻ってくるだろう。明日は彼がプレーする。それ以上は控えさせてほしい」とした上で、「良いプレーをしてくれる優秀な選手たちがいて、私の判断を難しくさせている。それこそが、このチームの強みだ。彼らは常に準備万端で、状況や監督の判断を理解している」と、選手たちへの信頼を強調した。
インテルが本拠地『ジュゼッペ・メアッツァ』にスラヴィア・プラハを迎えるゲームは、日本時間で30日の28:00(10月1日の4:00)にキックオフ予定だ。
【ハイライト動画】インテルは公式戦3連勝を飾ってCLへ