老舗の将棋対局サイトとして知られる「将棋倶楽部24」が、12月31日をもってサービスを終了する。10月1日、運営を受託する将棋倶楽部二十四(神奈川県海老名市)の久米宏氏が公式サイトで発表した。「後を託す人材が育っておらず、継続が難しい」としている。
【画像】惜しまれつつ幕を閉じることになった「将棋倶楽部24」
将棋倶楽部24は、1998年に富士フイルムビジネスイノベーションの社内ベンチャーとして始まった将棋対局サイト。プロ・アマを問わず利用されており、藤井聡太7冠など著名なプロ棋士が使用していたことでも知られる。
2001年に有限会社化されており、サービスは2006年に日本将棋連盟へ譲渡されたが、運営は将棋倶楽部二十四の久米氏が担っていた。2013年からは日本将棋連盟の公式アプリとして、iOS/Android版も提供されている。
勝敗によって棋力を数値化する「レーティング制」や、秒読み付きの対局機能をはじめ、終局後にチャットで感想戦を行う機能や、観戦者同士の雑談機能なども備える。有料会員向けには、棋譜の検索・保存機能、棋士によるコラム配信などを提供してきた。
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スマートフォン版アプリのプレミアム会員で、2026年以降も利用権が残っているユーザーには、年内に返金方法を案内する予定。12月ごろに「お知らせ」欄で告知するという。
久米氏はサイト上で「昔と違い、将棋対局サイトは沢山あります。24終了しても自身にあったサイトを見つけ、将棋を継続して頂ければ幸いです」(原文ママ)と呼びかけている。
終了の知らせを受け、X上では「将棋界に残した功績は計り知れない」「多くの将棋ファンが集う大切な場所だった」「唯一無二の場所だった」など、惜しむ声が相次いでいる。後発の将棋対局サイト「将棋ウォーズ」の公式アカウント(@warsminamin)も、「革命的なネット将棋道場」とたたえた上で、今後は将棋倶楽部24とのアカウント連携や、「24ルール」の持ち時間でのオートマッチング対局ができる機能の提供を予定していると明かした。
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