『チェンソーマン レゼ篇』デンジとレゼのifの未来? 藤本タツキが描き下ろした入場者特典などから考察

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2025年10月01日 16:50  リアルサウンド

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チェンソーマン【公式】 X(@CHAINSAWMAN_PR)より

※本稿には劇場版『チェンソーマン レゼ篇』のネタバレを含みます。


 藤本タツキ『チェンソーマン』(集英社)の中でも人気の高いエピソード「レゼ篇」を原作とした『チェンソーマン レゼ篇』が9月19日に公開された。劇場版の公開に合わせ、原作では決して見ることができなかった「もしかしたら存在したかもしれない未来」を描いた数々のイラストが展開されている。


【画像】『チェンソーマン』藤本タツキが描き下ろしたifのデンジとレゼ


 『チェンソーマン レゼ篇』はチェンソーの悪魔を宿したデンジと、謎の多い少女・レゼの関係を中心に物語が描かれる。壮絶な死闘を繰り広げつつも、2人は心を近づけていき、デンジはレゼに「一緒に逃げねぇ?(中略)今日の昼に…! あのカフェで待ってるから!!」と声をかける。


 レゼは戦場となった都会から田舎へ向かう新幹線を見送り、約束のカフェへ足を運ぶ。しかしカフェを目前に、カフェの外観を目にしながら、レゼは息を引き取った。


 興行収入29.8億円を突破している劇場版『チェンソーマン レゼ篇』(9月29日現在)。各劇場で入場者特典第1弾の配布終了が相次ぐなか、第2弾として藤本タツキ描き下ろしのミニ色紙風カードが10月4日より配布される。カードにはデンジに“お姫様抱っこ”をされながら満面の笑みを浮かべるレゼが描かれている。


 レゼ篇の終盤に約束のカフェで、花束を抱えながらレゼの到着を待っていたデンジ。もしもレゼがカフェに足を運ぶことができたら、今回のイラストのような未来が存在していたかもしれない。


 また雑誌「月刊TVガイド」2025年11月号(東京ニュース通信社)のバックカバーでもデンジとレゼの2ショットが描かれた。


 笑顔でピースサインを形作るデンジとレゼ。そんなレゼの胸元には、白い花が飾られている。この花は2人が初めて出会った日に、デンジがレゼへプレゼントした花であろう。またデンジの胸元には赤い花が飾られているが、この花は殺害される直前のレゼが手にしていた花であることは間違いないはず。


 原作・劇場版ともに、レゼが手にする花を、デンジは手にすることはおろか、目にすることさえできなかった。花がデンジとレゼの相手に対する思いを象徴しているならば「月刊TVガイド」のバックカバーでは、レゼの思いがデンジへしっかりと届いたはずだ。


 ちなみに藤本タツキは劇場版公開直後にも描き下ろしイラストを発表しており、その際は学校の制服に身を包んだレゼの姿が描かれた。


 レゼ篇の中盤、真夜中の学校を探索しながら2人の時間を楽しんだデンジとレゼ。2人は「学校へ通ったことがない」という共通の境遇にあった。もちろん原作の物語ではイラストのような制服を着たレゼは登場していない。


 もしもレゼがソ連の戦士ではなく1人の少女として学校に通えていたら、もしも2人が学校に通う生徒として校内で出会っていたらーー。さまざま想像を掻き立てる1枚はレゼ篇の切なさを一層際立たせる。


 『鬼滅の刃』『呪術廻戦』(ともに集英社)など、人気の高い漫画を原作とした映画では上映期間に応じて入場者特典がいくつも展開されている。現に2025年7月18日に上映開始された「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」では入場者特典第7弾の配布が発表された(10月1日現在)。


 『チェンソーマン レゼ篇』もこれから第3弾、第4弾と入場者特典が配布される際には、どのような特典となるのか。第2弾の特典と同じく、デンジとレゼの「もしかしたら存在したかもしれない未来」を再び目にできるのかーー。ひと夏の物語への注目は、ほんの少しの肌寒さ・寂しさを感じる10月以降も続きそうだ。


(文=加藤かづき)



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