細菌がそのまま薬になった「ミヤBM」と「ビオフェルミン」はどう違う? 整腸剤の種類と効果について薬剤師が解説してみた

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2025年10月01日 17:01  ニコニコニュース

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 今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『【解説】『細菌が薬になっちゃった整腸剤』 ミヤBM 【宮舞モカのお薬ラジオ #60】』といういわし@超ビビリさんの動画です。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

定期的に、1つのお薬を取り上げて詳しく解説する企画です。 いいねを押すとプチお薬解説を見ることができます。

 薬剤師である投稿者のいわし@超ビビリさんが、「ミヤBM」という整腸剤について解説します。

 腸の中で暮らす腸内細菌には、体にいいことをする菌も悪いことをする菌も何もしない菌もいます。例えば善玉菌は、消化吸収を助けたり感染症から守ってくれるのだそうです。一方で悪玉菌は尿毒素などの毒素やガスで健康を阻害するのだとか。

 普段、悪玉菌は善玉菌の力によって抑えられています。

 しかし何かでこのバランスが崩れると、人間の健康は損なわれます。それはお腹の調子を崩すだけではなく、腎臓病など様々な病気の悪化と関係しているという研究報告があるそうです。

 ここでプレバイオティクスとプロバイオティクスについて解説。この2つは似て非なるものだといわし@超ビビリさん。

 まずはプレバイオティクスは腸内細菌のエサになる成分で、具体的にはオリゴ糖や食物繊維などがそうです。

 次にプロバイオティクスは善玉菌そのものをさします。口から摂取することで生きたまま腸に達して良い影響を与えてくれる菌のことです。具体例としてはヨーグルトや納豆があります。

 今回取り上げたミヤBMは後者のプロバイオティクス。1933年に宮入博士が発見した酪酸菌の一種、宮入菌を薬にしたものです。

 宮入菌は厳しい環境で身を守るための「芽胞」という形態変化を起こす菌。そのため熱や酸や抗生物質などの影響をほとんど受けずに生存できます。ミヤBMは宮入菌が芽胞の状態で入っているので、口から飲んでも胃酸に負けず腸まで到達するのだそうです。そうして腸に到達したら芽胞を解除して増殖をはじめ、悪い菌を排除して腸内細菌を改善するという薬とのことでした。

 他に整腸剤として知名度が高いものにはビオフェルミンがあります。こちらもプロバイオティクスですが、含まれているのはビフィズス菌。ビフィズス菌は酪酸ではなく乳酸や酢酸を作ります。

 乳酸や酢酸は有害な菌の増殖をより強く阻害する一方で、酪酸は腸粘膜の修復を助けるという強みがあります。菌が住み着く場所も微妙に異なることもあり、どちらが優秀という比較はできないといわし@超ビビリさん。

 ただ、ビオフェルミンは芽胞を作らないので抗生物質に弱いです。そのため抗生剤を服用中に起きた下痢に対してはミヤBMの方がいいとのことでした。

 お腹の調子が悪い時に処方される整腸剤。その役割についてのいわし@超ビビリさんの解説の詳細に興味を持たれた方はぜひ動画をご覧ください。動画終盤では2つ以上の菌が入った配合剤についても説明されています。

視聴者のコメント

・なるほどなあ
・腸の調子を整えるって善玉菌を増やしてたのか
・普段何もしない→突然暴れる
・ガキの頃ビオフェルミンボリボリ食わされてたなぁ
・毎日飲んでる薬だから、知れてよかった、ありがとな
・しーゆー(整腸剤の重要性が良く分かりました🥰)

▼動画はこちらから視聴できます▼

『【解説】『細菌が薬になっちゃった整腸剤』 ミヤBM 【宮舞モカのお薬ラジオ #60】』

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