「東京ゲームショウ2025」最終日レポート ビジネスデイとは違った一般公開日の様子は?

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2025年10月01日 17:21  ITmedia PC USER

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9月28日午後にホール入口(2階)から会場(1階)の様子を見る。ビジネスデイもそれなりに混雑するのだが、それを優に上回る混雑ぶりである

 9月25日から28日まで、幕張メッセ(千葉市美浜区)で「東京ゲームショウ2025」が開催された。前半の2日間(9月25日と26日)は報道関係者と業界関係者向けの「ビジネスデイ」、後半の2日間(9月27日と28日)は一般公開日だった。


【その他の画像】


 Webメディアなどではビジネスデイの様子が報じられることが多いが、今回はあえて一般公開日の最終日(9月28日)の模様をレポートをしていく。


●新作ゲームの試遊も一苦労 “穴場”もある


 ゲームベンダー/パブリッシャーのブースでは、人気タイトルの試遊を整理券制としていることが多い。一般公開日は午前9時30分開場なのだが、昼の段階で受け付け(整理券配布)を終了するブースも多い。確実に試遊したいのであれば、朝から並んで整理券をゲットするしかない。


 一方で、整理券に書かれた時間に来られない人も一定数いるため、ブースによっては「キャンセル待ち」をすることもある。これに賭けるユーザーも見受けられた。


 このように、大手メーカーのブースや人気タイトルは、試遊にたどり着くだけでも一苦労なのだが、意外と穴場だったのがPC本体/周辺機器メーカーのブースだ。


 例えば、ASUS JAPAN(ROG)ブースにあった「ROG Xbox Ally」では、人気タイトルをほぼ待ち時間なく遊べた。また、サードウェーブ(GALLERIA)ブースでも試遊コーナーの待ち時間は、一般的なブースよりも短めだった。


 ただし、ハードウェアメーカーのブースでは試遊後にもらえるノベルティーは無いか、あっても異なる。


 昨今、東京ゲームショウでは中小開発者が手掛ける「インディーゲーム」の出展も増えている。今回もインディーゲームの無料出展企画「SELECTED INDIE 80」を中心に、個性派タイトルが多数出展されていた。


 注目のタイトルを追うのも良いが、自分好みの新しいゲームを発掘するのも、東京ゲームショウの楽しみ方の1つといえる。


●来場客からのヒアリングを行うメーカーも


 一般公開日は、業界/報道関係者“ではない”来場客が中心となる。そのため、関係者ではない人から直接意見をたくさん聞ける貴重な機会でもある。


 例えば中国でトップクラスの人気を誇るというゲームコントローラーメーカーのFlydigiは、日本で10月3日に発売する予定の新型ハイエンドワイヤレスゲームコントローラー「Apex 5」などを展示した上で、開発担当者が来場客から積極的に意見を聞いていた。


 PCパーツメーカーのHYTEのブースでは、「COMPUTEX TAIPEI 2025」に合わせて発表されたPCケース「X50」を展示しており、好きなカラーの投票を行っていた。


 同社ブースにおける一番の目玉は、「崩壊:スターレイル」とコラボレーションしたPCケース「HYTE Y70 Firefly Limited Edition」で、通りかかるユーザーから「欲しい」という声が漏れていた。気持ちはよく分かる。


●東京ゲームショウを締めくくる「エンディングステージ」


 東京ゲームショウ2025の最後のステージプログラムである「エンディングステージ」では、フリーアナウンサーの田口尚平さんが司会を務めた。


 本イベントのオフィシャルサポーターを務めた俳優の本郷奏多さんも登壇し、今回のショウを振り返り「めちゃくちゃいい経験ができました」とした上で、冒頭に流れたエンディングムービーを見て「ゲームを作ってくれる方がいてイベントをやっていけるんだな」と感想を述べた。


 東京ゲームショウはクリエイターたちの存在によって成り立っている――そのことを改めて実感したようだ。


 東京ゲームショウのオフィシャルインフルエンサー「TGS BOOSTERZ」としてイベントを盛り上げたタレントの最上もがさんは、今回の出展規模が過去最大だったことと、会場の広大さが相まって何時間歩いてもまだ行けていない場所があったという。「もっともっと遊びたいなと思った」と、遊び足りない心残りを語った。


 イベントの最終日を迎えたことに対して「ちょっと寂しいですね」と名残惜しさを見せつつも、次回の東京ゲームショウ2026では、一般公開日が1日増えて計5日間開催となることが発表されているため、遊べる時間が増えることに期待を寄せた。


 今回、ゲストとして東京ゲームショウに初参加したお笑い芸人のやす子さんは、「めちゃくちゃ楽しかった」と満面の笑みで感想を述べた。やす子さんは「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER」(コナミデジタルエンタテインメント)の世界を探検するという「ゲームさんぽ」の特別生配信に出た後ということもあり、「メタルギアの魅力をしっかり伝えることもできた」と手応えを感じ、来場者が集まってくれたことに感謝の気持ちを述べた。


 しかし、「メタルギアの説明をしている時にお客さんがモンハン(モンスターハンターワイルズ)の方に行っちゃってすごく悲しかった」という、複雑な心境も明かし、会場の笑いを誘った。


 トークを一通りした後は、観覧者を対象とするプレゼント抽選会が行われた。抽選は登壇者によって行われ、会場は盛り上がりを見せた。


 抽選会後、登壇者はメッセージを寄せた。


 本郷奏多さんは「本当にワクワクした」と年々ゲームの進化を感じられることに喜びを示した上で、「これからもずっとゲームを愛していこうと思った」と、ゲームファンとしての変わらぬ決意を表明した


 最上もがさんは、自身が30年近くゲームを続けてきたゲーマーとして「ドット絵時代から信じられない世界が今、広がっていると感じる」と述べた上で、「開発者の熱い思いを強く受け取りながら楽しんだ」と感想を述べた上で、来場者に対し素敵なゲームと出会い楽しい日々を送ることを願っていた。


 やす子さんは空き時間にブースを全て巡って、ゲーム体験を大いに楽しんだと報告。東京ゲームショウ2026にはプライベートで参戦したいと宣言した。さらに抽選会で当選者に全員が拍手を送っていたことによる会場の温かい雰囲気に感謝しつつ、「(当選者は)やす子いい人だったよって広めといてください」とユーモラスに締めくくった。


 今回の東京ゲームショウ2025は、ビジネスデイは来場者数が増えた一方で、一般公開日の来場者数は逆に減少した。それでも早々に一般公開日のチケットが完売状態となっていたことを考えると、会場のキャパシティーに対して人数をコントロールしたものと思われる。


 次回の東京ゲームショウ2026は、9月17日〜21日というスケジュールで史上初の5日間開催となる予定だ。1日延長されることで、イベントにどのような影響があるのか注目だ。



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