台北市日本工商会の白書を手にする台湾行政院(内閣)国家発展委員会の葉俊顕主任委員(左)と工商会の相馬伸一郎理事長=1日、台北市内 【台北時事】日本の台湾進出企業でつくる台北市日本工商会は1日、行政院(内閣)国家発展委員会トップの葉俊顕主任委員に提言を盛り込んだ2025年版白書を提出した。中国に強硬姿勢を取る頼清徳政権に「安全かつ安定した両岸(中台)関係の構築」を要請したのが特徴。
白書は「不安定な両岸関係や緊張の高まりは、日本企業の進出・投資判断に大きなリスクと捉えられ、積極的な投資判断に影響を与えている」と指摘した。
工商会の相馬伸一郎理事長は提出後の記者会見で、同会が従来は政治的なコメントを避けてきたと説明。その上で「日本企業は台湾有事を頭に入れなければならない。政治的というよりも共通認識なので、今回あえて踏み込んだ」と述べた。