光熱費下落、コメ価格は一転上昇=石破首相「国民生活守り抜く」―物価高対策を検証・諮問会議

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2025年10月01日 19:02  時事通信社

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時事通信社

経済財政諮問会議で発言する石破茂首相(左)=1日午後、首相官邸
 政府は1日、首相官邸で経済財政諮問会議(議長・石破茂首相)を開き、2024年度補正予算と25年度予算に盛り込んだ物価高対策の効果を検証した。光熱費が下落した一方、コメ価格はここにきて上昇に転じた。首相は、石破政権下で打ち出した対策の進捗(しんちょく)について「全体として着実に実施されている」と評価。「引き続き、物価高から国民生活、事業活動を守り抜いていく」と強調した。

 会議では、電気・ガス料金補助が物価を引き下げる方向に働いたと分析。一方、コメの価格は政府備蓄米の放出で一時的に下落したが、新米の流通に伴って再び上昇傾向にあることを確認した。

 今後の物価動向については、対策の効果や食料品の値上がりペースが鈍化するとみられることから、今年度後半から上昇率が縮小し、来年度は2%近辺で推移するとの見通しを示した。物価高が続くと警戒していた消費者の心理にも改善の動きが見られると指摘した。

 一方、景気のリスク要因に挙げられる米国の高関税政策に関しては、自動車の対米輸出台数の減少や日系メーカーの業績悪化などの影響が表れているとして、今後の動向を注視する必要があると強調した。

 経済同友会の代表幹事を辞任した民間議員の新浪剛史氏は、同日の会議を欠席した。赤沢亮正経済財政担当相は会議後の記者会見で、欠席の理由を「本人の意向だ」と説明。処遇については「適時適切に対応する」と述べるにとどめた。 
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