



マリカさんは以前宴会に遠くから呼びつけられたあげく、ずーっと皿洗いをさせられていました。私だったら怒って帰って二度と来ないです。でもマリカさんは絶縁するどころか、はるばる母の開店祝いに来たのです。わけが分かりません。



やがて兄夫婦はホテルに向かいました。今回は実家ではなくそちらに泊まるそうです。マリカさんの言葉が気になったまま、私は空になったグラスをぼんやりと見つめていました。厨房からは後片付けをしている両親の声が聞こえてきます。


バカな父、バカな母、バカな兄2人に、バカな兄嫁たち……。私はそんなふうに見下していました。けれど価値観がおかしいと思ったのに声をあげなかった、変わろうとしなかった。そんな私のことを、マリカさんは「あなたこそバカ」だと言い放ちました。
私にしてみれば声を上げられるような環境じゃなかった。できるだけ自分が損をしないように、面倒に巻き込まれないように、必死で身につけたのが今みたいな生き方なんです。
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原案・ママスタ 脚本・物江窓香 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子