パンテーン80年の研究が明らかにした「髪を修復する力」 新製品発表会レポート

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2025年10月02日 17:00  おたくま経済新聞

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おたくま経済新聞

パンテーン80年の研究が明らかにした「髪を修復する力」 新製品発表会レポート

 P&Gジャパン合同会社は10月下旬、新製品「パンテーン EXP シリーズ カプセル美容液ヘアマスク」と「パンテーン EXP シリーズ プレステージダメージケア シャンプー&コンディショナー」を発売すると発表しました。


 1945年に誕生したパンテーンは2025年で80周年を迎え、今回の新製品はその長い研究の集大成ともいえるものです。10月1日に行われた発表会では、ブランドの歴史から最新の研究成果、そして新製品の特徴まで幅広く紹介されました。


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■ 「古臭い」というイメージを覆す発表

 会の冒頭で登壇したのは、パンテーンのマーケティングを担当する森田悠美さん。ブランドについては「古臭い」「実家にあるシャンプー」といった声が消費者から一部であることに触れ、自身も「ブランドを担当するようになる以前は、そういった古臭いというイメージを持っていました」と率直に語りました。


 そのうえで、実際に開発者と話をしていくなかで「いい意味で裏切られた」と思うようになったと話し、発表会ではブランドに対する自身の印象が変わった経緯を紹介しました。


 続いてブランド名の由来についても触れられました。それは、浸透性保湿成分の「パンテノール」だといいます。


 今では髪のケアに欠かせない成分となっていますが、実は第二次世界大戦中、偶然発見したのが始まりだとか。スイスの医師が負傷兵の治療にこの成分を使った際、塗った部分の毛が健康に保たれていることに気づいたそうです。


 そこからヘアトニックが生まれ、パンテーンというブランドが欧州で誕生しました。以来80年間、パンテノールはすべてのパンテーン製品に配合されています。


■ 80年にわたる研究が解明した「パンテノール」にまつわる3つの特徴

 発表会では、最新の研究成果も紹介されました。これまでわかっていた「パンテノールが髪の内部に蓄積し続ける」ことに加え、2023年には「パンテノールが髪の深い部分にまで浸透する」ことを証明し、国際学会「IFSCC」で発表されました。


 そして2025年には200億円以上の研究投資の末、「パンテノールにはダメージによって崩れた髪構造の“一部となって”補修する“毛髪構造リペアシステム”が存在する」という新しい作用も証明され、同じく国際学会「IFSCC」で9月に発表されたそうです。


 本来なら一度ダメージを受けると自己修復できない髪をサポートできるという発見は、会場でも注目を集めました。


 新製品の目玉となる「パンテーン EXP シリーズ カプセル美容液ヘアマスク」(価格はオープン)には、この高純度のパンテノールを閉じ込めた美容液カプセルが1万粒も入っています。


 従来は粘性のあるパンテノールを溶媒で薄めて混ぜ込んでいましたが、カプセル化することで“ほぼ原液(純度98.5%)”のまま製品に組み込むことに成功。これにより、崩れた毛髪構造を芯から補修、最大3か月分のダメージを1回で補修してくれるそうです。


 白いクリームの中にオレンジ色のカプセルが浮かぶ見た目も特徴的で、手のひらでほぐすとカプセルが自然に溶け込み、髪全体に広がります。



■ 卵を使った浸透実験や髪サンプルも展示

 会場では卵を使った浸透実験が行われ、パンテノールが中心までしっかり染み込む様子をわかりやすく披露。


 さらに実際に3か月間ダメージを与えた髪のサンプルも用意され、トリートメント前のゴワゴワした髪と、使用後のなめらかな髪を触り比べることができました。


 その違いは一目で分かるほどで、参加者からは驚きの声が上がっていました。



■ ブラックボックス解明の意義

 優れた成分であることは知られていながら、その具体的な働きについては長らくブラックボックスのように語られてきたパンテノール。


 学術広報を務めるインドラ・アストゥティ氏は「やっと証明できたということで、これからはもう堂々と『証明できたぜ』ということを伝えていこうかなというふうには思っています」と語り、その意義を強調しました。


 また、今回「プレステージダメージケア シャンプー&コンディショナー」も同時に発表されました。高級感のあるデザインで、本体はセット販売のみ。こちらも10月下旬から一部店舗やオンラインで販売が始まります。価格はオープンです。


 これまでブラックボックスのようにされてきたパンテノール。その仕組みが科学的にはっきり裏付けられたことで、新製品には80年にわたる研究成果が生かされていることが示されました。今回の発表会は、ブランドの歩みと研究の進展を改めて示す場となりました。


取材協力:P&Gジャパン合同会社


(ヨシクラミク)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025100206.html

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