米が高騰しています。9月21日までの1週間に販売された米の平均価格はkg4千246円(税込み、以下同)。前週より29円下がったものの3週連続の4千円台で、もっとも高かった5月中旬の4千285円まであとわずかです。
2024年夏に始まった「令和の米騒動」は、スーパーの棚から米が消える大惨事でした。ですが、国は「9月に新米が出回れば不足は解消する」と放置。9月下旬にスーパーに米は戻りましたが、価格はどんどん高騰していきました。
それでも国は「米の生産量は増えている。米高騰の原因は流通の目詰まり」と押し通し、対策を講じませんでした。
2025年2月にやっと備蓄米の放出を決めましたが、備蓄米が店頭に並んだのは4月。しかも入札方式だったため、米の平均価格を押し下げる力はありませんでした。
5月21日に小泉進次郎氏が農林水産大臣に就任し、6月初めに5kg2千円台の備蓄米が登場。6月半ばにやっと米の平均価格が5kg3千円台になったと思ったら、3カ月でまたしても高騰です。
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残念ながら2025年産の新米にも、低価格は期待できません。というのも、米農家が米を出荷する際、JAなどの集荷業者から前払い金として受け取る2025年産米の「概算金」が、前年より3〜7割高いというのです(農林水産省)。概算金が高ければ販売価格の上昇は避けられません。新米は5kg4千円以上になると思います。
■自民党は総裁選を実施し国政を停滞させて……
令和の米騒動がこれほど拡大したのは、国の見通しが違ったことが大きな要因でしょう。国は「流通の目詰まりが原因。米不足はない」と強調しましたが、7月30日に「2024年産米の生産量は679万tで需要量が711万t。32万tの不足」をやっと認めたのです。
小泉農水相は9月19日「2025年産米の不足はない」と安心を訴えましたが、私たちは米不足はもちろんですが、米の高騰に困っているのです。国は備蓄米を放出しただけで、それ以外はまったくの無策。さらに自民党は総裁選を実施し、米対策も物価高対策も放り出して、国政を停滞させています。
自分の生活は、自分で守るしかありません。ただ昨年と違うのは米の選択肢が増えたことです。
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2025年産の国産銘柄米は4千円以上、5千円台のものもあるでしょう。ですが店頭には5kg2千円台の備蓄米もまだあります。また、イオンなどではカリフォルニア産と国産のブレンド米が4kg約3千円で販売しています。
そこで、白米をおいしく味わいたいときは国産の新米。秋が旬のきのこや今年は豊漁で比較的安いサンマなどの炊き込みごはんや、カレーなどには備蓄米。イオンのブレンド米を食べてみましたが、国産米とそれほど変わらないおいしさでした。これを日常使いしてもいいでしょう。
料理やその日の気分で米を使い分けて食費を抑え、わが家の家計を守りましょう。
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