KDDIは10月3日、閉幕を控えた大阪・関西万博での来場者増加に対応するため、会場内の混雑する場所に5Gミリ波中継器を設置したと発表した。8月29日にEXPOアリーナMatsuri、ウォータープラザ、ポップアップステージ西の3カ所に計3台を配置したという。
設置にあたって同社は、GPS位置情報を活用した人流分析ツール「KDDI Location Analyzer」で来場者の滞留傾向を分析。通信需要が集中する地点を特定し、ピンポイントで中継器を展開した。EXPOアリーナでは、ダウンロード1.5Gbps超/アップロード400Mbps超の通信環境を整備。5Gミリ波を利用した通信量は設置前と比べて最大8倍に増加したという。一部のトラフィックがミリ波に分散されたことで、会場全体の通信品質の向上につながったとしている。
5Gミリ波中継器は、小型・軽量で設置が容易であり、光回線の敷設が不要な点が特徴。KDDIによると、回線工事を伴う通常の基地局工事と比べて工期を8割以上短縮でき、今回の対策では1日で完了したという。
同社は開幕前に会場内外に5G Sub6基地局を整備し、2つの周波数帯に対応した「Dual Band Massive MIMO Unit(DB-MMU)」を搭載する基地局も導入してきた。会期中も入場ゲートなどで車載型・可搬型基地局を展開してきたが、閉幕に向けたさらなる混雑に備え、今回新たに中継器の設置に踏み切った。
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KDDIは「今後も会場特性や利用動向にあわせて、5Gミリ波やDB-MMUなどの技術を適切に組み合わせ、イベント時の通信品質向上に取り組む」としている。
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