国際スポーツクライミング連盟(IFSC)が新設した今季最終戦「IFSCクライミンググランドファイナルズ福岡2025」(23〜26日、福岡県飯塚市)に出場する日本代表が4日、決定した。国別ランキングで世界トップ級の地位を築く日本の、ベストメンバーが集結。先月28日の世界選手権(ソウル)最終日に男子ボルダー決勝を制し、初優勝したパリ五輪(オリンピック)複合銀メダルの安楽宙斗(JSOL)ら男女3人ずつが選ばれた。
安楽は、リードもボルダーも安定感抜群のオールラウンダー。世界最高レベルの実力を誇り、今年3月にプロクライマー転向を表明した18歳だ。世界選手権では準決勝の上位8人で争う決勝で唯一、全4課題を完登。21年大会以来2大会ぶりに頂点に立った日本選手として、最高の状態で国内に凱旋(がいせん)する。
キャプテンには、東京五輪女子複合の銀メダリストで、パリ五輪にも出場した野中生萌を選出。男子の天笠颯太(東洋染工)吉田智音(摂南大)や、女子の中村真緒(日新火災)谷井菜月(愛媛県山岳連盟)も含めた精鋭がそろった。世界初の国別対抗戦が行われる大会で、初代王座を自国でつかむ挑戦が始まる。
「クライミンググランドファイナルズ」は、男女の個人種目やパラ競技の垣根を越えた総合大会。大会コンセプトは「−Team&Para Futures−」で、日本初の健常者とパラクライミングの一体開催となる。
国別対抗戦は、日本ををはじめとする世界トップ6カ国がリードとボルダーの2種目を男女混合で競い合う。従来の個人戦にはないドラマ性が期待され、将来の五輪種目化を見据えた実験的な舞台として、未来を提示する機会となる。
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28年ロサンゼルス・パラリンピックで採用された障がい8クラスのパラ大会も同時に開催。初の試みとなる。国際舞台への挑戦機会が少なかった国や選手にも門戸を開き、未来のパラリンピアン発掘を目指す。最終日にはエキシビションも行われる。
■大会名総称 IFSCクライミンググランドファイナルズ福岡2025(IFSC NATIONS GRAND FINALE/IFSC PARA CLIMBING MASTER)
■日程 2025年10月23日(木)〜26日(日)の4日間
■会場 筑豊緑地公園/いいづかスポーツ・リゾートザ・リトリート(福岡県飯塚市仁保8の37)
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