セ・リーグは4日、今季のレギュラーシーズン全日程を終了し、阪神佐藤輝明内野手(26)が40本塁打&102打点で初タイトルを確定させた。チームの2冠は86年ランディ・バース氏(71)以来39年ぶりで、当のレジェンドが米国から快挙を祝福した。
他に阪神勢は近本光司外野手(30)が4年連続6度目の盗塁王、村上頌樹投手(27)がいずれも初の最多勝&最高勝率&奪三振の3冠、才木浩人投手(26)が初の最優秀防御率を獲得。リーグ優勝の勢いそのまま、兵庫出身カルテットが12タイトル中、リーグ最多7部門を独占した。
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ダブルエースで球団史上初の「先発部門の4冠独占」を果たした。いずれも初となる村上の最多勝、最高勝率、最多奪三振、才木の最優秀防御率が確定。村上は「すべて初めてのタイトルなのでうれしいです。(先発)3冠はチームとして(22年)青柳さん以来なので、とても光栄です。まだまだこの後もポストシーズンが残っているので、シーズン同様、チームの勝利に貢献できるように頑張っていきます」と突き進む日本一への大きな励みにした。
快挙の要因を「去年は(7勝で)勝てなくて悔しい気持ちがありました。その分、今年はやり返すという気持ちで1年通してやり切れた」と分析。ひとつの転機となったのが、7月4日DeNA戦(横浜)だった。1失点も投球内容に納得できないまま0−1で終盤へ。7回1死一、二塁の大ピンチを背負ったが、代打筒香を直球で空振り三振。グラブをたたいて絶叫した。続く桑原も直球で中飛。真っすぐこそ最強の武器と再認識した瞬間、感情を解き放った。その力投に応えて打線が8回に逆転。「自分の中で心に残る試合」と振り返る8勝目が、終盤大逆転での3冠奪取につながった。23年には最優秀防御率も獲得しており、“1人先発4冠”も達成した。
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才木はタイトル自体が初めて。「うれしく思います。(最優秀防御率は)一番取りたかったので。点を取られていないということですから」と胸を張った。
「先発部門の4冠独占」はそれだけスターターがゲームメークして優勝に貢献した証しだ。ポストシーズンも、無敵の投球で日本一へ。まずは宮崎でのフェニックスリーグに参戦し、足場を固める。【堀まどか】
▼阪神村上が最多勝、勝率、奪三振の3部門、才木が防御率のタイトルを獲得した。村上の3冠は、球団では22年の青柳(最多勝、勝率、防御率)以来。才木の防御率と合わせた主に先発投手のタイトル4部門独占は、阪神では初めて。救援を含めた4冠は22年(湯浅の最優秀中継ぎ)などがある。
▼佐藤輝が本塁打王と打点王、近本が盗塁王となり、阪神は投打7部門でタイトルを獲得した。球団では85年にバースが6冠(打率、本塁打、打点、安打、出塁率、勝利打点)、中西が最優秀救援を獲得して以来。
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