「飲酒ばれるの怖くて…」 新名神逆走、裁判で明かされた事故の経緯

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2025年10月08日 19:50  毎日新聞

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新名神高速道路・鈴鹿パーキングエリア付近で下り線を逆走するロッシ被告運転とみられる乗用車(左)=NEXCO中日本提供

 新名神高速道路での逆走事件で実刑判決を言い渡されたロッシ被告。裁判では、名古屋で酒を飲んだ後に運転し、最終的に「飲酒がばれるのが怖くてパニックになった」(被告)という経緯が明かされた。


 三重県警の調べや公判での供述などによると、ロッシ被告は事故当日の5月18日午前4時ごろ、四日市市に住むいとこと名古屋市のディスコで330ミリリットル入り瓶ビールを5本飲んだ後、別の店でも飲酒を重ねた。


 その後、酒気帯びの状態で群馬ナンバーのコンパクトカーに乗り込み、四日市方面に出発した。しかし、道に不案内だったことから高速道路で四日市を通り過ぎ、新名神高速道路に入ってしまう。


 三重・滋賀県境の鈴鹿トンネルを越えた先で、道路右側の外壁に接触。被告人質問では「車が回転するなどして逆走状態になった」と供述した。逆走に気付いていたことは、同乗のいとこに「逆走している、どうしよう」と声を掛けていたことからも明らかだった。


 東進して鈴鹿トンネルを出た亀山西ジャンクション付近で一時停止した際、ロッシ被告は覆面パトカーに気付く。逃げようと時速約15キロで走り始めた際、周囲の車の走行を妨害し、玉突き事故が発生。6人がけがをした。


 事故の後も東へ逆走を続けた乗用車の姿は、監視カメラに捉えられていた。ロッシ被告は「酒を飲んだことをばれるのが怖かった」と供述。翌5月19日、滋賀県警長浜署に出頭した。【長谷山寧音】



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